大腿、膝関節など

1、寝技、前十字靭帯断裂
2、柔術、半月板損傷
3、ローキックによる損傷(カラテ)
4、前十字靭帯手術後のカラテ
5、膝の骨折、靭帯損傷とリハビリ、骨折時のサプリメント(柔道)
6、膝靭帯断裂との闘い
7、半月板損傷のリハビリについて
8、膝の痛みとひっかかり
9、キックボクサー、半月板損傷
10、カラテ、太腿の痛み
11、下段蹴りに耐える、太ももの鍛え方
12、膝関節について(総合格闘技
13、カラテ、回し蹴りでの膝の違和感
14、小学生の膝の関節の故障(カラテ)
15、反復性膝蓋骨脱臼と術後(自衛隊)
16、靭帯やってしまいました(アメフト)
17、女性のMCL損傷(空手)
18、ハンドボールでの膝蓋骨骨折
19、内側側副靭帯損傷(総合格闘技)
20、前十字靭帯欠損(スキー、少林寺)
21、警察官、膝の痛み
22、スパーリングでの膝の損傷
23、スキーでの転倒
24、柔らかい関節とカラテ
25、サッカーと膝
26、カラテ、膝の痛み
27、前十字靭帯損傷と手術(ソフトボール)
28、ACL再建後のリハビリテーション
29、キックボクシング、ローキックのダメージ
30、膝蓋腱の痛みと空手
31、半月板手術後の復帰(合気道)
32、骨挫傷(テコンドー)
33、ランニングと膝の痛み(グローブカラテ)
34、膝のロッキングと柔術
35、膝の検査
36、大腿四頭筋の痛み(タイドウ)
37、人工関節をすすめられてしまいました(柔道)new
38、前十字靭帯断裂(バレーボール)new


1、寝技、前十字靭帯断裂
寝技系格闘技をやっています。
以前から膝を痛めており、先日半月板の負傷箇所を削る手術を受けたのですが、内視鏡によって前十字靭帯の断裂も発覚しました。(以前からMRI検査により「可能性高し」とは言われていましたが)
前十字靭帯が切れてままでも競技を続けている例もあると聞いたのですが、寝技の場合どのくらいムリがきくのでしょうか?
手術してしまうと、復帰まで6ヶ月〜12ヶ月かかるということなので、筋トレによる大腿筋の強化だけで何とかしたいのですが。。。
以上、アドバイスよろしくお願いいたします。

ACL断裂でどこまで寝技に耐えうるかというデータは残念ながら存在せず、明確な答えはないのが現状です。
手術を勧める先生は手術の方がいいと言いますし、保存でも大丈夫と言う先生に当たれば手術はしない方向に行きがちです。ですからあなたの悩みは切実なものと思います。
一つの方法として、しっかりと保存療法(筋肉強化)でどこまで膝の安定性がえられるかTRYしてみる、というのはいかがでしょうか?最終的にOPEするにしても、術前のリハビリになりますので、通常よりは早く復帰できると思います。年齢、選手生命、試合の時期等十分に考慮して、情報も十分に集めた上で決定されてください。
ACL断裂で、保存療法のみでのみ試合に出ている人は結構います。
大腿四頭筋とハムストリングスを徹底的に鍛えつつ、ブレースである程度の固定をして軽い練習を行い様子を見るといいと思います。ただし、膝の靭帯に負荷がかかった場合、完全に断裂してしまいますから対人練習への移行は是非慎重に。
そのうち前田日明選手の手術後の様子などをまとめて発表するプランもありますのでぜひ参考にされてください。

前田日明選手のリハビリの記録はこちら



2、柔術、半月板損傷

柔術を嗜んでいる38歳の会社員です。学生時代には柔道、28〜35歳まではラグビーをしていました。これらのスポーツ歴で何度か左膝を負傷、その時々の診断では靭帯損傷でした。その都度休養とリハビリで復帰してきました。
柔術を始めて3年近く、最近また左膝が痛み出したので病院でMRI検査を受けたところ、半月板が傷んでいる、と診断され、格闘技やラグビーなど激しい運動は止めたほうが良い、と言われました。しかし私としては、生涯スポーツとして柔術を続けたいと考えています。現在の膝の状態ですが、しばらく休養をとると痛みはなくなるのですが、練習するとまた痛みが再発する、の繰り返しです。痛みの無い時期でも、違和感は常にあります。
よきアドバイスをお願いします。

このままの状態で(保存的に)今までどおり休んだり練習したりを繰り返すと、ますます半月板を傷めてしまうということだと思います、
Drの立場からすれば、激しい運動負荷をかけると関節に良くないし、ロッキングや関節軟骨の損傷が引き起こされるのは明白で、柔術どころか日常生活も危ぶまれる可能性があるからこそのアドバイスであると思います。ドクターとしては同じような例をたくさん見てきて手術にいたった例を知っているため、ストップをかけたのでしょうし、医師の立場とは基本的にはそういうものだと考えていただいた方がいいと思います。(命や健康を守るのが役目ですから)
そこから先は、個人がどこに価値観をおいてどのようにやっていくかになります。
まず自分の体の状態を冷静に知ること。関節鏡での手術をした場合のリスク、このまま我慢して保存的な治療を続けたときの最終的な合併症といったものを担当のドクターに相談してみてはいかがでしょうか。
ドクターは多分、格闘技にもいろいろあって、生涯スポーツとして安全にやる種類のものもあるんだということを知らないと思うので、それを失礼のないように相談してみることも大事でしょう。
それから練習の時の対策。ブレースやサポータはしているか、傷めた時のRICE徹底しているか、ジムや道場にチームドクターはいるか、練習相手はあなたの怪我のことを知っているか、怪我をした状態の練習のノウハウはしっかりしているか、指導者は怪我に対して理解があるか、あなたの回りにブレーキをかける人間がいるかどうか。
怪我を抱えながらも練習を続ける際には、怪我だけでなくいろんなものを学び、準備していく必要がありますし、そのような対策ができたとき
格闘技が怪我をしても続けられるものになると思います。
事実、半月板やACLが悪くても格闘技を続けている選手はいます。
くれぐれもしっかりした準備の下、健康度や日常生活を妨げないようにがんばっていただきたいです。

3、ローキックによる損傷(カラテ)

はじめまして。私はフルコン空手暦1年のものです。
ローキックを左太ももに何度も受けてしまいました。
いつもはハリとかシコリのようなものが数日残るだけなのですが、
今回はひざ上から太ももの外側にかけての筋肉が腫れ上がってしまい、
ひざが曲がらないほどになってしまいました。
安静にして氷で冷やす以外にもっと早く直す方法はありますでしょうか?
やっと面白くなってきたところなので、一日も速く稽古に復帰したいのです
筋の損傷の際は、受傷直後のRICEを十分におこなうことがその後の治癒を早めることにつながります。
治療が適切でなかったり、十分に治らないまま再受傷したりすると、瘢痕組織が石灰化してしまう(骨化性筋炎)リスクがありますのであせらず確実に治してください。
RICEがおこなわれたならば、インドメタシンなどの非ステロイド性消炎鎮痛剤を使ってみてはいかがでしょうか。もちろんアレルギーのないことが前提となりますが。
シップ剤と塗り薬がありますので、好きな方をつかってみると良いと思います。塗り薬の場合は上からラッピングすると吸収が早いですよ。
それから重要なのがリハビリテーションです。
自動運動(自分で外力をかけずに動かすこと)でしっかりと膝関節及び股関節を動かしてみてください。
自動運動が出来たらゆっくりとストレッチを始めましょう。
痛みが出ないように最大の注意をしながら、膝関節を屈曲してみてください。
これらが問題なくおこなえるようになれば、筋力強化に入ってください。走る、ジャンプが十分おこなえるようになると復帰の時期と思われます。

4、前十字靭帯手術後のカラテ

はじめまして。極真空手を始めて約4ヶ月になります。高校時代、右足に前十字靱帯断裂といったケガを経験しました。その為、右足の足首をうまくかえす事ができないので、左足の蹴りがきまりません。特にこれといった痛みはないし、手術もしたので問題ないとおもうのですが、また靱帯がきれるのでは・・・と、変にトラウマになっています。練習中にテーピングしておいたほうがよいのでしょうか

手術をしたので問題ない、と言うのはとんでもない間違いで、手術後のリスクをしょっている、と考えてください。
前十字靭帯断裂のOPEは靭帯再建術と思われますが、再建したとして普通の人よりその部分が強くなることはないですからあなたの場合は渇して無理をしてはいけませんし他の方と同じ動きが出来なくてあたりまえと言えます。
というのは空手に限らず多くのスポーツや格闘技は健康であることを前提に練習体系が出来ています。手術した人用には出来ていないという事実をまず知っていただきたいです。
その上で出来る動きを手術してくれたドクターの意見をよく聞いた上で、指導者の方と相談しながら創っていくことが必要になります。
教える方は再断裂したらどれくらい生活が制限されるか、ということは知らないと思いますから自分で守っていくしかないんですよ。
実際には基本程度ができるようでしたら、組み手においては無理して左をけらないほうがいいと思います。
しっかりと膝周囲の筋を鍛えて、膝用の医療用装具(ブレースやサポーター)を装着し、医師に相談した上で膝の回旋運動に注意して練習に励んでいただきたいです。

5、膝の骨折、靭帯損傷のリハビリと骨折時のサプリメント(柔道)

柔道を7年やっております。先日、体勢が崩れ膝を捻ってしまい緋骨に接続する部分の膝の骨を剥離骨折してしまいました。それに伴い内側靭帯、外側靭帯、前十字靭帯をのばしてしまいました。
そこで質問なのですが
1、現在、まっ直ぐも伸ばせませんし90度以上も曲がりません。腫れはなくなりましたがそのようなときは動かさないほうがいいのでしょうか?それともなるべく積極的に動かしたほうがよいのでしょうか?
2、骨折したときは小魚などカルシウムをとりなさいと昔から言います。実際カルシウムをたくさん取ると骨折ははやくなおるのでしょうか?今はコンドロイチンやグルコサミンなど関節にいいとされるサプリメントもありますが、その摂取について飲まないときより効果はあるのでしょうか?
3、膝のリハビリによく使われるレッグエクステンションの動作ですがマッスル&フィットネスを読むと前十字靭帯などによくない運動と書かれています。どうお考えでしょうか?
もし代用される運動があれば教えてください。

1,腫脹が収まりましたら、膝関節の可動域訓練をスタートされてもよろしいかと思います。その際、靭帯や骨折部の固定がなされていることが前提となりますので、担当のDrにやっていい動きとやってはいけない動きを伺ってみるとよろしいと思います。ブレースなどの固定具を使用されるのもいいかと思います。
安定性が保たれた上での可動域訓練をしっかりとがんばってください。
2、骨が折れたらカルシウムを摂取するということは、治癒に必要な材料の一つを補給するということになります。
工場に、たくさん原料を仕入れても工場のシステム自体が変わらなければ製品をつくるスピードが変わらないのと同じように、早く治るわけではないようです。
材料が全くなければ、製造も出来ないのは事実ですから適量摂取するのが一番いいと思います。(その他ビタミンの摂取も必要でしょう。)

3、ACLにもっとも良くない運動は、膝の捻転運動です。(バスケのピポットフットや廻し蹴りの軸足など)レッグエクステンション(マシン)は捻転が防げるという点では優れていますが、ACLにいきなり負荷がかかりやすい点では気をつけてやらないといけないトレーニングだと思います。

6、膝靭帯断裂との闘い    阿部 秀樹さんよりいただきました。       

わたしは6年ほど前柔道の練習中に右膝を痛めました。
投げた時に膝の上に相手の体が乗り、膝を内に捻り畳に強く膝をつきました。私は空手をメインに稽古をしていたのですが時々柔道の稽古もしており、久しぶりに柔道をした時の怪我でした。それまでは格闘技で大きな怪我をしたことはなく、最初はたいしたことはないと思っていました。
ところが右膝がパンパンに張り、曲がらなくなったので病院に行きましたら水がたまっているということでした。
そしてそのときおそらく靭帯が伸びているだろうといわれました。
とりあえず応急的に水を抜いてもらい、総合病院でMRI検査を受けました。結果、後十字靭帯(PCL)が断裂しているとのことでした。私の場合は無理して手術する必要はないとのことでしたので手術をせず、そのままにしました。
他の病院にも何件か行ったのですが、言われることは同じでした。また接骨院では背骨や腰など他の箇所を矯正しよくしていけば膝も良くなるとのことで通ったのですが、私の場合あまり効果はありませんでした。
しばらくの間は稽古中ローを膝ブロックで受けたりするとすぐに腫れ、また病院に水を抜きに行くということが続きました。試合では右足をローで効かされて負けるというパターンが続きました。サポーターを装着し、レッグカールとレッグプレスで膝の周りの筋肉の補強に努めました。
今でも右膝を上げてローキックをブロックするのは恐ろしくて出来ませんので、相手の右側に回りこんだり、左前足で合わせたり、パンチでカウンターを取ったりと自分なりに工夫しています。
怪我から6年たった今はスパーリング以外はサポータなしで稽古できるようになりましたが、やはり膝を内に絞る練習をしますと痛みが走ります。
私のように手術が必要というわけではないが競技に支障をきたすという方は手術をするかどうか迷うでしょうが、医師や仲間によく相談して、また仕事や生活との兼ね合いも考えて決定するのが良いと思います。
また普段から準備運動をしっかりやる必要があると感じました。
私の場合、右足を使えなかった分パンチと左の蹴りが上達しました。もし怪我をしてもマイナスに捉えず、前向きに考えるのがいいと思います。

7、半月板損傷のリハビリについて 
僕は、高校二年生、17歳です。小学1年生から、4年生まで柔道を、小学5年生から現在まで、サッカーをしています。
昨年くらいから、右膝外側にひっかかりを感じ、走ると痛みがあり内視鏡検査、MRIで半月板損傷と診断されました。
H14年3月30日に手術(内視鏡)をし、2センチ弱切除しました。2週間入院のあと、3週間に一度の診察です。しかし、リハビリもなく、学校の体育、部会を休んでもう3ヶ月がすぎようとしています。リハビリの事を聞くと、軽いジョギングだけはしていいとのことでした。
学校の通学に往復10キロ程自転車に乗っています。
時々、痛みがあり、まだ正座が出来ません。右足の筋肉もおち、毎日不安です。今後、どのようなリハビリを良いでしょうか?
教えて下さい!

リハビリとしては、可動域訓練及び筋力トレーニングが中心となります。
ストレッチの要領で、膝関節を出来るところまでまげて行きましょう。@体操座りの状態でかかとをお尻につけるようにします。この方法ですと足の重さが膝にかからないので安全です。
A床に仰向けになり、壁に足を置いて@の動作を行います。
膝から先の重力分が膝にかかるので@よりも負荷の高い可動域訓練になります。
Bゆっくりスクワット運動をします。体重が膝にかかるため、大きな負荷がかかります。

このように小さな負荷から大きなものに変えて行きます。
その際、痛みや疲れといったものに慎重になる必要があります。
決して無理をしないように気をつけながらやれる範囲のことを主治医と相談しながらやっていくのが理想的です。
自転車もリハビリにはとても効果的だと思います。RICEやアフターケアをしっかりしながら頑張ってください。
体は案外、前の状態を覚えているものです!17歳とお若いですし、あせらずとも良い結果が出ることを先生もきっとわかっていらっしゃると思います。またのご報告お待ちしています。

ありがとうございました。頑張ろうと意欲が出てきました。
焦らずにリハビリをしていきます。


8、膝の痛みと引っかかり
宜しくお願いします。
以前(半年ぐらい前)に筋トレで腰を痛めてしまい、暫くしてから今度は片一方の膝が歩いてる時とか階段を上がる時、仰向けで寝て脚をまっすぐ伸ばした状態からくの字型に曲げた時とかに変な音が鳴るようになってしまい、今のところ痛みは無いのですが気になってます。 屈伸の時に皿のところがパキパキッっていうのとは明らかに違い、こっちの音はなんか大腿骨に響いてきます。なんか引っかかってから元に戻る時に擦れるって感じです。
何せ痛みが出てないのでこのままほうっておいていいのか悪いのか迷ってます。 ちなみに腰のほうは9割以上は完治してる感じで
痛めて2ヶ月ぐらいはトレーニング等ができなく、3ヶ月目ぐらいから徐々に復活していってる最中です。

膝の構造は特殊です。
大腿骨と脛骨の間に、半月板がありこれを関節包という袋と靭帯が被っており、前面に膝蓋骨がかぶさるようにあります。
他の大関節の多くは、骨自体に凹凸があり、はまり込むようにできているのですが膝の場合、極端に言うと凸と凸が向かい合っている状態に近いです。
向かい合って足りない部分に半月板がついています。これがクッションの役割を果たすのですが、これが擦り切れている場合引っ掛かりを感じることがあります。
また関節包が増殖して軟骨と軟骨の間にはまり込んでいる場合もあります。
いずれにせよ半月板、靭帯、関節面の軟骨といった部分をチェックする必要はあると思います。
気になるようでしたらスポーツ整形にかかってみてはいかがでしょうか?


9、キックボクサー、半月板損傷
息子の事ですが、、
キックボクシングを初めてアマチュアの試合では勝ったのですが、膝の痛みを前から訴えていて、いくつもの病院、東洋医学の良いと言われる近くに通院しましたが、半月板損傷と医者から言われレーザー治療をしていますが、外側の半月板損傷、、で、この治療で良いのか不安です。また、いつ頃からキックが出来るか本人は今にもやりだしそうですが。それと、子供の頃サッカーで、オスグッドと言われたこともあるので、心配です。今回は違うと言われたそうですが、、21歳の男の子の相談です。よろしく御願いします!

半月板の治療には、大きく分けて保存療法と手術療法があります。
ケースにもよりますが、日常生活に支障が出る場合やプロとしてスポーツをやっている場合には手術療法を選択される場合が多いようです。
保存療法をある程度の期間行いつつ、それでも状態が悪化していくときには関節鏡手術などを考えるというパターンが安全かもしれません。
息子さんの症状や損傷の程度がどのようなものかはよくわかりませんが、もし今の治療に不安があるのでしたらその旨を主治医にご相談してみてはいかがでしょうか。病院によって治療方針に違いはあると思いますが、一番大切なのは息子さんが怪我をどのようにとらえて今後どうしたいのか(怪我とうまく付き合っていくのか、リスクを負って手術に挑むのか、また職業としてキックをやるのか、など)というビジョンをはっきりさせることです。これがはっきりしないうちはなかなか治療にも身が入りにくいと思います。

10、カラテ、太腿の痛み 
いつも拝見させていただき大変参考になっております。
早速ですが空手の下段蹴りをもらいパンパンになり
直りかけた頃 膝の少し上あたりが痛いようなだるい様な
感じになります。特に朝方 膝の曲げ伸ばし後にじわ〜っと
いう感じで広がります。何か血がかよってない為の痛みの様です。あとで分かったのですが痛みの場所に打撃をうけたわけではないのですが?
最近では両足交互になります。きっかけはやはり下段蹴りです。膝に問題があるのでしょうか?


Re: 太腿の痛み 格闘クリニック 

こんにちは!
下段蹴りをたびたびもらうと、大腿部の炎症や筋の部分断裂がおきます。破壊された組織から炎症物質が出て、血管が拡張し組織内で出血してしまいます。
ダメージを受けたあとRICEという応急処置を怠ると神経や血管が圧迫されるため、受傷部位よりも遠位の痛みを感じることがあります。
今後同じようなダメージを受けたら、RICEを施行してみてはいかがでしょうか。
それでも症状に変化がない場合は別の原因が考えられますから、整形受診されるといいでしょう。
膝に関しては、運動中緩みを感じるか、動かしづらくないか、下段をもらわなかった時も痛みが出るかどうかなどチェックしてみてください。
膝の硬い選手はローキックのダメージをもろに受けやすいですから、膝のストレッチを十分に行うことも重要です。
そしてなによりも、あなたの場合下段をもらうとダメージが蓄積される、ということがはっきりしていますから、しっかり防御、スイッチ、等の技術をマスターされることが重要だと思います。
是非頑張ってください。

Re: 太腿の痛み 格闘クリニック 三井 綾 


ローキックのダメージ、辛いですね。
私の場合は、いったんダメージを負うと相手の選手に「今傷めたのでもう蹴らないでください、」とはっきり伝えていました。
あくまでも練習、それも強くなるための練習ですから必要以上の痛みを負うことはないと思います。
ですから勇気を出して言葉にしてみるのも大切です。体を大切に、頑張ってください!!

11、下段蹴りに耐える、太ももの鍛え方 
前回 下段蹴りでの痛みについてお答え頂き有難うございました。
その後、太ももを鍛えようとスクワットなどをやっておりますが先日道場の先輩が太ももをバシバシ蹴ってもらってました。聞くと こうすることによって鍛えられると言ってましたが私には疑問がわくばかりです。
スクワットなどで筋肉をつけるというのはよく分かるのですが蹴ってもらうというのは実際の所 医学的な根拠はあるのでしょうか? よろしくお願いします。

格闘技において太ももを鍛えるというのは単に筋力を鍛えるだけではない、という側面がありますよね。
スクワットで筋肉を鍛えるというのは、負荷をかけて筋力をアップする、瞬発力をつける、また筋肥大を得るという行為です。
先輩が脚を打たれるというのはおそらく打たれ強さや力の逃がし方を練習されているのではないでしょうか??蹴らせて筋力や瞬発力のアップがどれほど望めるかはよくわかりませんが(ひょっとしたらUPするかもしれません。調べた人がいないためわからないんです、、。)打たれ強さは確実に向上すると思われます。そういう意味で「鍛える」のであれば最も効果的であると思います。
打たれ強くなるということは@神経が同じ刺激に慣れる、A筋や脂肪を厚くして内部へのダメージを少なくする、B筋や靭帯そのものを強くすること、C打撃に対して関節を介して力を逃がす、C当たる瞬間角度やタイミングを微妙に変える、、、などの要素が含まれます。
同じように見える練習でもやる人の意識や目的によって変わってきます。先輩がどのような意図でやってらっしゃるか尋ねてみるとまた何か得られるかもしれません!!


12、膝関節について(総合格闘技) 投稿者:まさき 投稿日:2003/04/19(Sat)
初めまして。
私(29)の友人(26)の事なのですが、総合格闘技を二年やっております。
先日投げられた際に変に脚を踏ん張り膝を傷めてしまいました。半月板を一部摘出する手術の他、内側靱帯損傷、大腿骨挫傷と診断されました。大腿骨の軟骨が磨耗し骨と骨がすれていると説明されたのですが、具体的な格闘技の復帰などの話にはとても曖昧でよく解らないのです。半月板と関節軟骨は別のものですか?また関節軟骨は再生しないと聞いた事がありますが、格闘技を続ける事は出来ないのでしょうか?またグルコサミン、コンドロイチンといったものは本当に関節に作用するのですか?たくさん質問してすいませんm(__)m


こんにちは!
膝の構造を簡単に説明いたします。
膝は、大腿骨(太ももの骨)と脛骨(すねの骨)、そして膝蓋骨(膝のお皿)の三種類の骨からなります。
これに靭帯や筋肉、関節包(ふくろ)がくっついて関節を形成しています。
ほかの関節と大きく異なる点は、凸凹にかみ合っていない、非常に不安定な関節であるという点です。関節部分には骨の周りに関節軟骨と呼ばれる軟骨が覆っています。これにより骨の表面をスムーズにしているのですが、実は大腿骨と脛骨の間には半月板といわれるクッションが存在します。(詳しくは当サイトのANSWERおよびGIRL6の膝に関する記述、前田日明さんの記録をご覧いただきたく存じます)
ご友人の場合、外力により半月板の断裂と軟骨の損傷があったと推測されます。
実際に、同じような手術を経験されて、格闘技やスポーツに復帰されている選手は多いです。しかし、よほどリハビリや強化トレーニングをしっかりやらないと再受傷した際、日常生活に支障が出るほどの後遺症を抱える可能性は否定できないことも知っておくべきでしょう。格闘技に復帰するためには、怪我の状態をよく把握し、正しい知識を得る努力は不可欠でしょう。
グルコサミン、コンドロイチンといったサプリメントは関節や軟骨の成分として今、はやっていますね。
効果のほどは人それぞれだと思いますが、材料を入れておくことは理論上正しいかもしれません。
たとえば、骨折した人に、カルシウムをとれ!と強く言う人がいますが、実際の骨折の治癒にはカルシウムだけでなくいろんなビタミンや酵素が必要です。バランスのいい食事を心がけることが実は最短の道であることは心に留めておいてください!



13、カラテ、回し蹴りでの膝の違和感 :T.S 投稿日:2003/05/23(Fri)
初めまして。半年前くらいから空手を始めました36歳(男)です。
空手を始めて1ヶ月くらいのときから、股割をしたときなど、膝を伸ばした状態にしたり、少しねじった状態になると、膝に軽い痛みと、ムズムズする感じがします。日常生活では痛みはありません。
このような症状がでるようになった原因を考えてみますと、廻し蹴りをする際に膝から下が固定された状態で、膝から上の部分だけが回転した状態になったことがあります。
激しい痛みや腫れがなかったので、病院へは行かずにいましたが、半年近くこの状態が続いているので心配になってきました。
このムズムズする感じはどのような状態にあるのでしょうか・・・
病院へ行く際には、どのような整形外科に行くことが望ましいでしょうか。レントゲンがあれば小さな整形外科でも良いのでしょうか。
まずは診察してもらうことが先とは思ったのですが、
どのような病院へ行けば良いかもアドバイスいただきたく投稿させていただきました。よろしくお願いいたします。


こんにちは!
膝関節は、靭帯の関節の中でもっとも不安定な関節です。
回し蹴りの際、軸足の回転がスムーズにいかない場合靭帯を痛めてしまうことがあります。
膝から下が固定されたまま膝から上が動いたり、、逆に膝から下が捻られる、というのは膝の靭帯にとって良くない動きと言えます。(バスケットボールの「ピボットフット」と呼ばれる動きです。)
靭帯を損傷したままそのままにしておきますと、膝がゆるくなってしまうだけでなく、2次的に関節内の半月板や軟骨を損傷してしまう可能性が出てきますので早めの診断と治療が必要となります。

病院は整形外科、もしくはスポーツ整形がいいと思います。
そこでのレントゲンでの診断とDrによる診察で大体の状態がわかるかと思います。
手術目的でなければ、特に病院の大小は関係ないと思いますが、MRI等高度な検査を受けたい場合は、そのような施設がある病院を選ぶとよいでしょう。

診察の際はDrには遠慮せずにどんどん質問してみましょう。
しっかりした先生でしたら、わかりやすく関節モデルなどを使いながら説明してくれるはずです。

ご回答ありがとうございます。
これからは自分で判断せず、また、多少の痛みだからと甘く見ず、ちゃんと診察してもらうように心がけます。
早速、近所の整形外科に行ってみます。ありがとうございました。

14、小学生の膝関節の故障(カラテ) 投稿者:こだっく 投稿日:2003/07/28(Mon) 07:04 No.356

息子は小学5年生、身長150cm・体重70kgです。
フルコン空手歴4年、柔道歴1年です。
ご相談したいのは、関節の故障についてです。
現在、靭帯が伸びているそうで、かなりの痛みを訴えておりますので、柔道の稽古と空手の組み手稽古は休んでおります。
かなりの重量級なので、他のお子さんよりやっぱりかなりのスローペースでしか筋トレはできませんでした。
ジャンピングや走り込みがかなりきついようだったのですが、がんばっていました。
ですが、膝の痛みを訴え始め、整形外科(リハビリ)と鍼治療を受けています。できるだけ安静に、ということなので、がっちりとサポーターをしています。
お医者様のお見立てによると、十字靭帯は無事でしたが、両脇の靭帯が伸びていたそうです。断裂はしていません。
幸い、だいぶ良くなっている、とのことで、無理をしないで固定していれば良い、とのことですが、どの程度で稽古復帰してもよろしいものでしょうか?
また、現在ウェイトについては食生活の改善などを心がけていますので、少しずつの減量を実行しています。(精密検査の結果、内臓脂肪はありませんでした)
ですが、このウェイトでは、また関節の故障をするのではないか、と不安もぬぐえません。

現在も「歩けるのなら、稽古できるのでは?」と言われ、つらい思いをしているようです。
ウェイトのある子供の場合、親として稽古参加には何に気を配ってやればよいものでしょうか?

本人は空手も柔道も大好きで、ずっと続けて行きたいそうなので、背が伸びて、体重とのバランスが良くなるまで、できることはバックアップしてあげたいと思っています。
アドバイスのほど、よろしくお願いいたします。


こんにちは!
息子さんのお怪我、心配されたことと思います。

まず膝関節の靭帯についてですが、お話からするとおそらく内側側副靭帯、外側側副靭帯を損傷されたのでしょう。

完全な断裂ではなくても、今後膝の緩みなどの後遺症が出ないようにしっかりと治療したほうがいいでしょう。(伸びている、といわれたということは、「少なくとも軽度の部分断裂はある」と解釈したほうが懸命です)

はじめに膝の安静、それから消炎鎮痛、そしてRICEの励行が基本となります。これにプラスして膝の周りの筋肉の強化とストレッチング(リハビリ)、動くときのブレースやサポーターでの支持、加えて適度なダイエットが復帰に必要な要素となります。

これらをちゃんと行い、サポーターやブレースなしで痛み無く歩く、走る、ができ、学校の体育も問題なくこなせるようになってから練習に復帰すべきだと考えます。

次に年齢の割りに体が大きなお子さんが格闘技を行う際、どのようなことに気を配っていけばよいでしょうか?
まず、体が大きいと怪我をしやすくなります。体重を支える骨や靭帯、筋肉がまだ未発達な状態で、小さな同級生と同じような動きをさせた場合、体に来るダメージは大きいです。(体重が周りより15%多くても、靭帯の強さはあまり変わりません)
長続きさせるには、本人にFITした練習内容と練習量を構築してあげないといけません。
つぎに、体が大きいとスポーツ、とくに細かい階級制度の無い格闘技において大人から期待されやすいということがあります。
格闘技は1対1の競技ですから、周りより成長が早く、体格もいいと同級生との体力差だけで勝ててしまうことがあります。これで本人が自信をつけ頑張ることは大変にすばらしいことなのですが、その体力のあまり年齢を無視した練習に組み込まれてしまうことがままあるようです。(スポーツ医学の常識でいいますと小学校高学年では、筋力のトレーニング、力強さを養うトレーニングは早すぎます。)

今回の息子さんのケガはオーバートレーニングが引き起こしているようですね。
成長期には成長期に合った練習を適量行わないといけません。
学校での体育の内容もそれを考慮して作ってありますが、趣味で行うスポーツの場合、学校での運動+アルファとなりますからオーバートレーニングに陥りがちです。

ご本人の体調の変化、モチベーションの変化、ケガや使いすぎの有無などを含めてよく観察し、オーバーワークや障害を未然に防いでやるのがご家族の役割だと考えます。そして、コンディションを整えていくことも強くなるために必要だということを教え諭してあげてください。

ありがとうございました。
詳しい、丁寧なご説明で、本人も納得することができました。
夏の合宿もハードなことで定評があり、合宿明けの翌日に試合が組まれていたのですが、先のことを考え、両方とも今回は遠慮する、ということにいたしました。

これからも焦らず、じっくりと親子で武道に取り組んで行こうと思います。
ありがとうございました。

15、反復性膝蓋骨脱臼と術後(自衛隊) 投稿者:つちや 投稿日:2003/08/21(Thu)
こんにちは。
主人の怪我のことで困っており、調べていて
こちらのHPを知りました。
どうかよろしくお願いします。

主人は34才の自衛官です。
学生時代から、山登りやスキーなどをやっておりました。
10年ほど前、スキーを担いで歩いていた際、初めて膝関節の
脱臼を経験。居合わせたお医者様により整復。
7年ほどたった2000年12月に、スキーで歩行中、同じ箇所を脱臼。
反復性右膝蓋骨脱臼と診断され、繰り返さぬように、と翌3月に膝の筋肉を2箇所切断し、おさらに縫い縮める手術を受けました。
術後、リハビリを経て、3ヶ月後には徐々に運動可との診断。しばらくは違和感がありながらも動けていましたが、今年2月、再度スキーで歩行中に亜脱臼。半月板損傷と膝蓋骨関節内骨折のため、再手術。膝の筋肉も再度切断し縫うはめになりました。
繰り返したためにさらに弱くなったこともあるのでしょうが、術後ほぼ6ヶ月たとうとする現在、運動可能と診断はされましたが、サポーターをつけても、膝の安定性に欠け、加重をかけて走ることは難しい上、少し歩いてもうずき、絶えず不快感に苛まれている状態です。
医者からは、これ以上よくなることはなく、この状態以上を仕事上望むなら、職種のほうを変えるようにと言われました。
10数年努力し培ってきた職種を変換というのは
やはり簡単にできることではないですし、他に選択肢はないものか、
悩んで精神的にもこたえているようです。

骨の状態などは、これ以上は望めないとしても、例えば膝の筋肉を少しでも鍛えることにより、不快感や強度を少しでも改善する方法はないでしょうか。自衛隊のスキー(可動範囲の広い、旧式の歩くスキーのようなものです)がどうしても無理だとしても、せめて、不安なく走れる程度に回復する術はありませんか。
リハビリでも、鍼治療でも、なんでもいいんです。
それを支援してくださる医師、病院ができれば道内にないでしょうか。
どうか、お教えくださいますようお願いいたします。


ご利用、ありがとうございます。

今までの経過として、3度の脱臼と2度にわたる手術を経験されていらっしゃるようですね。
現在の膝の状態として、膝蓋骨が脱臼しやすく、関節内骨折、半月板損傷を伴っていることから、もし次に受傷してしまった場合には運動はおろか、日常生活が著しく障害されてしまう可能性が非常に大きいと考えます。

今まで長年培ってきた技術や経験を大切にすることも重要なことですが、その技術や経験にしましてもやはり健康体の上で成り立っているものであることは認識していかなければならないと思います。

このまま自衛隊のスキーを生業としていくのでしたら、おそらくは再受傷は免れないでしょうし、仕事はおろか日々の生活さえままならない状態となり、今後の数十年を後悔のうちに送らなければならなくなってしまいます。

ご主人様が今悩んでいらっしゃるのも、怪我の大きさのあまり将来への不安があるからではないでしょうか。格闘家の場合ですと、怪我で引退してもその後指導や組織運営等で生活していける場合もあるのですが、ご主人様の場合は根本的に生活自体を変えなければならないかもしれないところにきているということでその苦悩ははかりしれません。

今後のリハビリとして、まず徹底した膝の周りの筋力強化を1年間かけてやっていきましょう。これは、スキーに復帰するためではなく、再発を防ぐため、そして歩いたり走ったりといった日常生活を確実に送るために必要なことです。
膝から下の回旋運動もリスキーですから、サポーターではなくブレースで固定して大腿四頭筋とハムストリングスを徹底的に鍛えていきましょう。筋力が回復し、以前よりも強くなれば歩行、軽いジョギング程度でしたら大丈夫にはなるかもしれません。

ご主人様はまだ34歳と大変お若く、まだまだいろんな可能性をお持ちだと思います。病院や針、整体などいろんな施設が、いろんな治療法を行っていると思いますが、それらを選択する際に、何のために治療するのかという方針がしっかりしていないと結局振り回されるだけになりがちですから、これを機会によく話し合っていただきたいと思います。

16、靭帯やってしまいました(アメフト) 投稿者:Kicks 投稿日:2003/10/22(Wed) 21:24 No.451
35歳のアメフトプレーヤーです。
踵もすねも何とかよくなり、思い切ってやれると思ったのも束の間、2週間前の試合で後十字靭帯を損傷してしまいました。(断裂ではなく伸びている)当面は外科通院とリハビリ目的の筋力トレーニングの日々となります。悔しい限りです。膝の靭帯を傷めることはアメフトでは多々あることですが、靭帯の損傷を極力防ぐための方策、また、早期回復のためにするべきこと、有用なサプリメントなど、教えていただきたいと思います。
ちなみに、今度の週末も試合です。装具(ニーブレス)つけて、何とか、という話もありますが。


後十字靭帯の不全断裂(完全に切れてはいないが一部損傷がある)の状態ですね。

膝関節は、大腿骨(ふとももの骨)と脛骨(下腿の骨)を靭帯と腱、筋がつないでいるところに膝蓋骨(膝のお皿)が乗っかっている構造になっています。骨と骨が凸凹を形成して強くかみ合っている関節(肘など)とは違いまして、構造上非常に不安定に出来ているのです。
また4足歩行の動物と違いまして、体重の大部分が膝にかかってきますからスポーツ選手のみならず、膝の障害は2足歩行である人間に付きまとうリスクといえるでしょう。ましてやアメフトのように格闘性の高い競技で、タックル、それも1対複数というシチュエーションがみられる競技では、プレーの質を高める練習の中に、けがを予防するトレーニングを組み込む必要があるといえます。

それでは、「靭帯の損傷を極力防ぐための方策」について考えてみましょう。
膝は解剖学的に非常に弱い構造をしていることはさきほど述べましたが、膝をタイトに保っているものが靭帯と筋、腱です。
筋力が弱い場合、靭帯にかかる負担が大きくなってしまいますから膝周囲の筋力をバランスよく鍛えていく、というのが本来の強化法といえます。実際、このバランスよく、というのはなかなか難しいところです。太腿前面の四頭筋ばかり鍛えてしまって、後面が弱いと筋力のアンバランスが生じ、膝を痛める要因となってしまいます。格闘クリニックでは、選手のメディカルチェックの際、筋力の評価を徒手で行い、個々の選手の特徴と筋力の偏りを評価していますが、このような客観的な評価をトレーニング内容にフィードバックするとよいと思います。

次に必要なのは、どのような動きをするとどの靭帯を痛めやすいか
という仕組みを理解することです。後十字靭帯であれば、膝か伸びきったときに下腿の前面から外力を受けると断裂しやすい、前十字であれば、膝から下の部分が回旋すると危ない、といった特徴があるんです。
体全体の柔軟性を高めつつ、コーディネーション協調性を重視したエクササイズも効果的です。膝を痛める要素として、膝以外の足首、股関節、腰、といったほかの部分に偏りがあるとアンバランスが結果的に弱い膝にきてしまうパターンも考えられます。
単関節の筋力トレーニングだけではなく、多くの関節を連動させたトレーニングを組み合わせていくとよいでしょう。神経系も鍛えられるので、怪我のリスクを減らすことにもなります。
以上が、トレーニングによる強化のポイントになります。

それでは、今度は膝の補強を外から行う、外固定について考えていきましょう。
スポーツの場での外固定の方法として、ニーブレースとサポーター、テーピングがあります。
ニーブレースは固定性が高く、リハビリや練習にはおすすめの装具です。しかし競技や大会によってはブレースが禁止の場合があります。その場合はサポーター+テーピングで代用しましょう。
いずれもいろんなタイプが出ていますからご自分にあったものを選んでください。
早期回復には、血行をよくする温熱療法や、リハビリ後のRICE、炎症を抑えるといった基本的なことをこまめに行いましょう。
復帰後体力が落ちないように上半身のトレーニング、体幹のトレーニングは続行してください。
栄養は、損傷した組織の回復にビタミン類を摂取するとよいでしょう。コラーゲンも原料の一つなので有効かもしれません。基本はバランスのよい食事から。サプリメントはあくまで補助として使いましょう。
試合があり、なかなか万全のコンディションで臨めないことも多いかと思いますが、怪我をしているときは、あらたな怪我を併発しやすいのも事実です。

確実な回復とBESTなプレーを期待しています!

ありがとうございました。
ここしばらく本格的な(競技のための)トレーニングができず、もしや引退やむなしかな、と少し思い悩んでもいましたが、アドバイスをいただいて結構気が楽になりました。
(今のチームでは靭帯を傷めた人が比較的少ないので。羨ましい・・・・)

いくつか追加でお伺いします。
1:ジムへは通っていますが、どうも一般的なフィットネスには強いものの、土地柄かアメフトに詳しい人がおら   ず、トレーニングの方法もこれでいいのかと思えてなりません。
  メニューの根本的な見直しに際し、パーソナルトレーナーに見てもらったほうがいいのでしょうか。

2:自分は北国に住んでおり、これからはスキーシーズンとなります。ただ、靭帯を傷めた場合、スキーはやるなとよく聞きますが、実際どうなのでしょうか。
プロスキーヤーで靭帯を傷めて、その後復帰した、というケースもあるような気がしますが。

そうですね、競技にマッチしたトレーニング方法というのは非常に難しい面があると思います。
同じ競技でも習熟度や目的によって必要なトレーニング方法はまったく変わってきますし、競技者としてレベルが高い人ほど自分に必要なトレーニング方を自ら編み出し、実践している傾向が強いからです。
パーソナルトレーナーにつくことのメリットとして、個別の対応が期待できるという点があると思います。

スキーは靭帯を傷めやすいスポーツのひとつです。
プロで傷めて復帰した、というケースは相当の情熱と努力と運の結果であり、影で引退している選手のほうが圧倒的に多いことは想像できると思います。

17、女性のMCL損傷(空手) 投稿者:ATTU 投稿日:2003/11/14(Fri) 02:36 No.463
今年の四月から空手を始めた高1の娘についてご相談します。二週間より少し前に左膝内側の側副靭帯損傷と診断されました。膝の中に出血はなく水がたまっていただけだったため、幸い手術はせずに、固定装具でとりあえず三週間様子を見ましょうと言われて今はその期間中で松葉杖を使っています。MRIはしていません。今は膝の内側を押すとまだ少し痛みがあります。装具がいつとれるのかも分からないのですが、リハビリをして空手の練習ができるようになるまでどれくらいの日数が必要なものなんでしょうか?空手部の先生から、本人にはまだ言えないが来年の六月の試合も出さないでおこうかと考えている、と私に話があり、正直そんなに長くかかるのかと驚いています。空手ができなくなるわけではないのですが、念願かなって空手を始めた娘には試合はやはり大きな目標なので、できるだけ有効なリハビリがあればと考えたりするのですが、日数が一番の薬なんでしょうか・・

ご利用ありがとうございます。

内側側副靭帯は膝の安定にかかわるとても重要な靭帯です。
今回、しっかりと癒合が得らなかった場合、膝がゆるくなり一生歩行時に緩みがくる可能性がないとは言い切れない怪我です。
膝が緩んでしまったら、空手はおろか日常生活にも支障が出てしまうことが予想されます。

空手の練習に復帰する条件としては、まず主治医の先生のGOサインが必要でしょう。
痛みが消失し、装具なしで靭帯の緩みがなく、筋力が受傷前程度に戻ればGOサインはでるでしょう。
(決して無理をさせない顧問の先生のことですから、きっと状態を冷静に判断して試合も組んでくれることでしょう。いい先生ですね!)
それまではリハビリに全力を傾けること。それが娘さんにとっての空手に通じる過程になるはずです。怪我をするのは本人にとって本当につらいことです。しかし、強くなる選手、周りから尊敬される選手というのは怪我を自分の問題として正面から捉え、そこから怪我をした理由を分析し克服する力を持っています。
今回左膝を怪我されたのは、きっと何か理由があるはずです。
疲れはたまっていなかったか、動きに無理はなかったか、ウォーミングアップやアフターケアはしっかりできていたか、練習にあせりはなかったか、再発しないためにはどんなことに気をつけたらいいか、、、怪我をしてから回復までの期間というのはこのようなことを一つ一つ見つめなおして次に生かしていくために必要な時間です。具体的なリハビリとしては、膝周囲の筋力を鍛えていく、足首の柔軟性を高めショックを吸収しやすい下半身を作る、健側を含めたバランスの強化、腰などへの負担の軽減といったものがあげられます。
現在でも上半身の練習や、水中ウォーキングなどのトレーニングは十分可能だと思います。また心肺機能強化はどんどんやったほうがいいと思います。
食事の面でもビタミン類を多くとることで治癒が期待できます。

いまの体力をキープしながら、復帰へのモチベーションを維持していく環境を整えてあげていただきたいと思います。

選手生命を左右する障害〜膝内側側副靭帯損傷

丁寧なお返事本当にありがとうございます。今回の怪我がどういうものなのかが大変よく解り、自分の認識の甘さも実感しました。
多分娘本人も今の自分の状態を解ってないと思います。今本人は毎日部活へ行き道場の隅で手の動きの練習や形の流れを覚えているようです。すぐに復帰できるとは思ってなさそうですが、元のように練習出きる様になるために、しなければならない事柄がどのくらいあるのか、よく解っていないと思います。
まずその辺りから、きちんと話をして、リハビリに全力を
傾ける事が心からできる環境を作るのが第一だと思いました。ただ今通院している所はスポーツ復帰へのリハビリはあまりしていない病院なので、充分なリハビリを指導してもらえる所を探すのが先ですね。
大好きな空手を思う存分出きる様になるためには、治るまでどのくらいの日数、で考えるのは間違いで、治して復帰するために毎日をどう過ごすか、が大切なんだという事を娘に伝え、私も日々の生活の中で彼女のサポートをしていきたいと思います。
そこで今でもできる心肺機能強化とは具体的にどんなことをするのか、教えていただきたいのですが。

上半身を利用してのプッシュアップや、水中でのウォーキングなどは膝の負担も少ないと思います。
いくつかのメニューをサーキット形式にするのもいいでしょうし、エアロバイクも膝への荷重がコントロールできますからリハビリとスタミナをかねた安全性の高いトレーニングとしておすすめできます。
怪我をしたときは、いろんな練習方法を開発するチャンスでもありますから、いらんな面でサポートしてあげてください!

18、ハンドボールでの膝蓋骨骨折 投稿者:YUU 投稿日:2003/11/21(Fri) 01:13 No.472
はじめまして、二十歳の男で、ハンドボールをやっています。先月、練習中に人と接触して右膝の皿の骨を骨折してしまいました。割れた皿を金属の針金でつなげるという手術をして一ヶ月程たちます。リハビリを続けた成果が表れたのか、だいぶ曲げれるようにはなったのですが、イスに座るなどして膝から下の部分だけを動かそう(足を伸ばそう)とすると激しい痛みがあって思うように動かせません。リハビリの先生は、膝に水がたまっているかもしれないといっていたにですが曖昧であまり信じられません。実際のところこの痛みの原因は何なのでしょうか?また、時間がたてばおさまる痛みなんでしょうか?今のままでは筋トレもできません。何かいい解決策があったら教えてください。よろしくお願いします。

ご利用ありがとうございます。

膝蓋骨骨折に対し手術をされたということで、今後のスポーツ復帰に不安を感じていらっしゃる時期かと思います。

膝蓋骨はご存知のとおり、膝関節を前から覆うようについています。主に膝の曲げ伸ばしのときに大きく動くのですが、この部分を手術されたわけですから現時点では少なからず動きに支障があると思います。
今現在の痛みが、@手術の後遺症として仕方がないものなのか、Aそれとも手術に付随して、炎症などが激しく生じており痛みの原因となっているか、という点ははっきりさせておいたほうがリハビリも取り組みやすいと思います。@ならばなんとか頑張るしかないでしょうし、Aであれば炎症を抑える薬や注射、麻酔薬などを用いることで痛みが少しでも軽くなるかもしれないからです。

手術をしてくれたドクターにまず、膝を診察してもらいましょう。
スポーツ復帰を考えるならば、膝の可動域を最大まで改善させることが、後々のプレーに大きく影響してきます。

病態によっては関節内注射などをの適応かもしれませんね。

まずは執刀医に相談して、痛みの原因をよく説明してもらうこと、そしてスポーツ復帰を考えていることをつげ、痛みや炎症を軽減してもらうようにお話してみてはいかがでしょうか?

お返事ありがとうございました。今度先生に相談して、しっかり対処していきたいと思います。

19、内側側副靭帯損傷(総合格闘技)
投稿者:ゆ〜いちろ〜 投稿日:2003/12/11(Thu) 12:00 No.491
初めまして、僕は総合格闘技を少々やっているんですが、先月の半ばに練習中に右の内則靭帯を傷めました。今は結構回復していて軽いランニングなどは出来る状態ですが、やはり寝技のスパーになるとちょっと恐いんでまだ出来ません。「ひねる」という行為がまだ負担になります。
この時期は寒くて中々直りづらいと思ってサポーターを日頃からやろうと思ったら、していると筋肉が弱くなるとも聞きました。寝技を始める時期というのはどのようにして決めるべきなのでしょうか?僕としては試合が決っている訳ではないので、来年早々まではウェイトトレーニングのみに専念しようと思っているんですが。宜しくお願いします。 年齢は25歳です。キャリアは総合を4年くらいで、プロデビューして間もない、くらいです。やっている競技は総合が多いですが、試合はキックボクシングが多いです。
怪我をした経緯は、相手にローキックを撃って当たり所が悪かったのか当たった瞬間に靭帯に痛みが走りました。

すいません、説明不足で。こんな感じなんですが・・・

こんにちは!

詳しくご説明いただきありがとうございました!
膝の内側側副靭帯(MCL)は選手生命に大きな影響を与える怪我です。先日もある格闘技の興行で、内側側副靭帯損傷を抱えたプロの選手が膝にローキックの集中砲火を浴び、やむなくレフリーストップとなってしまいました。試合後、処置室で診察したのですが、内側側副靭帯の断裂が慢性化しており、「膝がゆるい状態」になっていました、、、。
実力はあるのにこのような慢性化した怪我で負けてしまう、その原因となる障害の克服には全力を尽くすべきだと考えます。プロ選手であればなおのこと、弱点をうめるリハビリとトレーニングが必要でしょう。
MCL断裂後のトレーニングの流れとしましては、急性期(痛みが強く炎症があるとき)を過ぎたらニーブレース(内側側副靭帯断裂用)を使用して筋力トレーニングとストレッチを進めていくと良いでしょう。
ブレースには「MCLにこれ以上負荷をかけないでトレーニングを可能にする」という役目があります。ご心配されている膝から下のを「ひねり」を抑え、また膝が内側に「くの字」にならないように動きを制限するのです。(もちろんそれ以外の動きはブレースをしたままで十分可能です)まずはこれで膝周りの筋力を徹底的に強化してみてください。これで筋力、柔軟性が回復し、MCLの断裂が治れば、ブレース使用にてスパーリングを含めた練習を開始します。
これで問題が無ければ、ブレースを柔らかいソフトなものに代えて練習します。まったく問題が無ければサポーターやテーピングを経てOFFとしても良いでしょう。(この状態になるまで少なくとも数週間は必要でしょう。)
ただし、強めのスパーや試合の時にはそれなりの固定をしておいたほうが無難だと思います。
サポーターやブレースをして筋力が弱くなるかというと、装着したまま何もしなければ当然弱くなってしまいます!大事なのは装着した状態で膝の周りをどんどん鍛えていくことです。固定なしでトレーニングしますと間違いなく再受傷するリスクが高まります。「固定プラス徹底した弱点補強の筋力トレーニング」が格闘家の試合復帰への近道と考えます。
そして自信がついてきたら段階的に補強を軽いものにしていく。膝に限らず、ほとんどの格闘技の関節系の怪我に応用可能なメソッドだと思います。今回、せっかくご質問いただきましたので、選手生命を左右する障害4 膝:内側側副靭帯損傷を格闘技医学のセクションに新設いたしました。あわせてご覧いただければ幸いです。

それでは、再発しないようしっかり治されてください!プロのリングでのさらなるご活躍を楽しみにしています。

20、前十字靭帯欠損(スキー、少林寺) 投稿者:佐藤洋 投稿日:2004/01/01(Thu) 14:02 No.511
46歳男性です。
16年程前にスキーのレース中に転倒し膝(右)の側靭帯の断裂及び前十字靭帯の欠損を起こしました。
医者から、側靭帯は安静にしていれば直るが、前十字は手術をしなければ怪我の前の状態に戻ることはない。しかし、プロのスポーツ選手でなければ後で問題になることはないと説明され、手術をせずに済ませました。
ところが、3年程前学生時代に所属していた少林寺拳法部のOB会に出席し練習に参加したところ、順蹴りの練習のときに軸足の膝(右)が外れてしまいました。その後、1度膝が外れたことがあり、医者に行きましたが、外れても仕方ないという程度の説明しかしてくれず、外れたくなければ、筋力をつけることと装具をつけることだと言われ、装具の販売斡旋を受けました。
最近、膝が外れることが多くなったのですが、以前は外れると膝の周りが腫れたのですが、今は外れた後特に腫れることさえなくなりました。
最近は、ラダートレーニングをしている時に外れることが多いです。
このまま、外れても気にしなくて良いのでしょうか?或いは、外れるのが癖になってしまい良くないので、なるべく運動は避け、保存に努めたほうが良いのでしょうか?アドバイスをお願いします。

こんにちは!

前十字靭帯断裂の場合、大きく分けて2つの方法があります。
一つは手術療法で、膝蓋腱などの自分の腱組織や人工靭帯などを使って前十字靭帯の代わりとするものです。
もう一つは保存療法といいまして手術せず膝周囲の筋力を強化して膝のずれを防ぐ方法です。膝は大腿骨(ももの骨)と脛骨(すねの骨)が靭帯や筋肉によって連結されている構造をしています。ですから大腿四頭筋やハムストリングスを徹底的に強化することで膝の安定性を得ることが出来ます。

保存療法というのは「保存」という言葉から何もしないようなイメージを受けてしまうのですが、実は手術ではない治療法や強化をやっていく、という意味で運動を避けるという意味ではありません。(ちょっと紛らわしい言葉ですね!)
ですから、まずはしっかりと膝周囲筋力トレーニングに集中して少しでも膝の骨のずれを予防する方向でいくといいと思います。

前十字靭帯損傷でやってはいけない動き、それは膝から下を捻る動き、もしくは膝から下を固定して膝から上を捻る動き(この二つは膝にとっては同じ動きですね!)です。これらを予防するためにニーブレースという装具を装着することは効果的でしょう。ただ装具にたよることは筋力の低下を招きますから、筋力アップを進めていくことが重要です。

最近のラダートレーニングで外れるというのは、現在のトレーニングが膝の状態にマッチしていないことが予想されます。
ラダートレーニング自体は優れたトレーニングだとは思いますが、いかんせん膝に爆弾を抱えている場合には危険な動作も含まれているのではないでしょうか?

膝の怪我を治すための運動(レッグエクステンションやレッグカール、チューブトレーニングなど)をしっかり行い、筋力が戻り膝のずれがほとんどなくなってからより高負荷の運動にトライしていくというのが安全かつ確実な道だと考えます。

当サイトのプロのための格闘技医学、前田日明のリハビリの記録、ANSWERなどご参照いただければ幸いです。

アドバイスありがとうございます。
やはり、炎症を起こさないとはいえ、膝が外れるということは良くないと考えたほうが良いわけですね?
ラダートレーニングは当面止めることといたします。

現在、ラダー以外には、スクワット・レッグエクステンション・レッグカール・ランジ等行なっております。 特に、スクワットのような高負荷の運動は問題ありませんでしょうか? 現在は10RM程度の負荷で行なっております。

リングに上がる現役格闘家の復帰の場合、足を怪我した場合スクワットのような両足いっぺんに負荷のかかる運動は最初にはやらせません。格闘家においては、体全体のバランスが最も重要と考えておりますので怪我により足の筋力に左右差がある場合にスクワットをやりますと自然に強い方(怪我してない方)の足の筋力で挙げようとするため、ますます左右差が大きくなってしまうケースがあるんです。
スクワット自体、左右の脚に怪我がない前提で可能なトレーニングですから、やはり弱った方の筋力をある程度戻すことが怪我の再発予防に役立つと考えています。

競技や格闘技のためのトレーニングではない場合は、好きな運動を好きな負荷でやっていくのも悪くはないと思いますが、負荷が大きければ大きいほど左右差が顕著に出てきてしまう種類のトレーニング(スクワットやベンチプレスなど)と左右別々の負荷がかけれるトレーニングがあることを知っておくと良いと思います。

了解いたしました。
ありがとうございます。
オリジナルの怪我は16年前の物なので、左右差は気にしておりませんでしたが、今後は片足のトレーニングもしてみて左右の筋力の違いにも気にとめるようにします。

21、警察官、膝の痛み 投稿者:鈴木 修 投稿日:2004/02/23(Mon) 11:20 No.579
 はじめまして。42歳の警察官です。職業柄柔道をやっています。17年前に柔道が原因で両膝の外側の半月板を損傷し摘出手術をしました。それ以来、稽古はほどほどにやっておりますが、2年前に腰を痛めて以来、トレーニングを含めてなにもしておりません。現在体重もベストより10キロオーバーしているので、久しぶりにジョギングを20分くらいやったのですが、2日後に左膝のお皿の下から内側が歩いているだけでびりっと痛みが走ります。整形外科に行くとガソクではないかと言われましたが、今後どのように対処していけばよいでしょうか(リハビリを含めて)よろしくお願いします。

ご利用ありがとうございます。

膝の怪我のアプローチには二つの視点が必要です。
一つ目は、局所の問題。局所とは怪我をした、もしくは障害となっている部分の問題なのですが、鈴木様の場合は左ひざにあたります。
現在痛みが出ているということですから、まずは消炎鎮痛に3日間ほど集中しても良いでしょう。あまり無理な運動は行わず、痛みが出ている部分のRICEと湿布や塗り薬で炎症を抑えていくのです。安静にしていても痛みが無くなったら、筋力強化とストレッチングから始めていきます。筋力強化は、スクワットのような両足に一気に負荷がかかるものではなく、左足だけに軽く負荷がかかる、チューブトレーニングや軽いアンクルウエイトなどを用いて、レッグエクステンション、レッグカールなどを行うと良いでしょう。
トレーニング後は必ずRICEや湿布や塗り薬による炎症の予防を行ってください。ストレッチは無理せずに、PNFストレッチなど筋や腱に負担の少ない方法でウォーミングアップ後や入浴後に軽く行ってください。
筋力や可動域回復のトレーニングがこなせるようになったら、神経系のトレーニングも開始していきます。怪我をすると、運動神経と感覚神経のバランスが悪くなってしまいます。これを修整せずにいきなり練習に戻りますと、また同じ怪我を繰り返してしまう結果となりますから要注意です。具体的な方法としましては、バランストレーニングやいすに座って膝から下を使って1から20までの数字を書く、目をつぶって爪先立ちをする、などいろいろな方法があります。
次に、二つ目として、体全体と今回の膝の関係を見直す、という視点も必要です。今回の怪我は、半月板の手術、腰痛、体重のオーバー、運動不足の身体に突然の運動負荷、といった様々な要素も絡んでいると考えられます。
故障箇所を抱えた状態での運動は、どうしても体が弱いところをかばおうとして全体のバランスを失いがちです。そこに急激な体重アップは、さらなるバランスの崩れを呼びます。靭帯や関節の強度は体重の急激な上昇についていけない場合があるからです。

格闘技の選手も急激な体重アップは膝と足首にきます。
パワーをつけるためにせっかく体重を増やしても、故障が増えてしまってはパワーを発揮することはできません。

今回のようなケースの場合は、膝のリハビリにくわえて、体全体のトレーニング(減量も含めて)をごく軽い負荷からスタートすると良いと思います。

個人的なことで申し訳ないのですが、私は東京警察病院で研修医時代たくさんの警察官の方々にお世話になりました。市民を守るという尊い仕事をされている警察の皆様には、いつも健康でいて欲しいと心より願っております。

返信送れてすみません。大変参考になるアドバイスをご丁寧にありがとうございます。昔の半月板損傷の時に、このような的確なアドバイスをしてくれる人がいれば私の現役生活ももっとのびていたかと思います。今後ともよろしくお願い致します。

22、スパーリングでの膝の損傷(カラテ) 投稿者:喜一郎 投稿日:2004/02/24(Tue) 11:13 No.581
以前、ハムストリングの損傷時にはお世話になり有難うございました。今回は膝を痛めてしまいました。半年程前に右膝に軽度の半月版損傷をし、リハビリを重ねた結果、最近ではほとんど痛みも無く好調でした。
先週末には恐る恐るスキーに行ったのですが、程々に滑ることもできたので安心をしておりました。
若干の筋肉疲労を感じながらも、昨日カラテの稽古に出て、スパーリング中に軽いステップバックをしたところ、右膝が伸びたような?感じと申しますか、逆に曲がる感じと申し上げればご理解いただけるでしょうか?とにかく、突然に痛みをかんじましたので、即、稽古を中止し、アイシングを20分間いたしました。
帰宅後、さらにアイシングを20分間した後に入浴し、経皮鎮痛消炎剤を塗り就寝いたしました。
現在は膝を伸ばすと、皿中央の上側と下側部分(十字じん帯部分でしょうか?)それぞれに鈍い痛みを感じます。
今後の治療方法と稽古開始のタイミング等をご指導頂きたく、よろしくお願いいたします。

こんにちは!

前回はハムストリングスのご質問をいただきましたので、それをきっかけに、「選手生命を左右する障害:ハムストリングス」のコーナーを格闘技医学のセクションにUPさせていただきました。ありがとうございました。

筋肉疲労後のカラテの稽古中の膝の怪我ということで、お話から、膝が本来の可動域を超えて過伸展してしまったことによる損傷だと思われます。
くわしい損傷部位は、診察および検査を行わないことには何とも言えませんが、過伸展により、膝の前側の軟骨と軟骨がぶつかったり、靭帯や半月板といった組織を痛めてしまった、といった可能性は十分に考えられます。
受傷後の稽古の中断とアイシングの続行、消炎鎮痛剤の使用は賢明なご判断だと思います!なかなか実感は無いかもしれませんが、この初期治療を自分で行うことで、炎症部位の拡大が防げますから練習復帰への期間が短くなるのです。格闘技では怪我は避けて通れないからこそ、ちいさな怪我でもきちんと対応することが選手生命の延長と強さの維持に不可欠です。ただひとつつっこむならば、入浴は避けたほうが良かったと思います。入浴すると、血管が拡張し損傷部位の血行が良くなってしまうため、急性期(受傷してすぐ)では炎症が拡がってしまうことがあるからです。

今後のプランとしましては、消炎鎮痛を行いつつ、膝の可動域訓練と筋力トレーニングをスタートします。強い痛みを感じない程度に自力で膝の曲げ伸ばしを行い、慣れてくればロープや帯で補助して曲げ伸ばしを行います。筋力トレーニングはスクワットやレッグプレスといった「両足いっぺんに負荷のかかる運動」は危険ですからチューブや軽いアンクルウエイトなどを使用したレッグエクステンションやレッグカールから行います。
エアロバイクも下半身の怪我のリハビリのには適している運動です。安全性も高いですし、膝周囲の可動域訓練と筋力トレーニングをかねていますし、心肺機能UP効果もありますから自信を持ってお勧めできるトレーニングです。
もちろん上半身中心の運動はどんどん続けていきましょう。
私どもが試合前に下半身の怪我をされた格闘家に指示するメニューのひとつに、バランスボール上の訓練があります。ボールにすわり、傷めたほうの足は地面につけずに対人のライトスパーリングや体幹のトレーニングを数こなす方法です。オーバーワークが原因で障害がある場合は練習をOFFにしたほうが良いのですが、そうでない場合は格闘家の場合は急性期を過ぎたらできる練習を見つけてどんどんやったほうがいいようです。

トレーニングと練習復帰は、過伸展を保護するようなブレースを装着して行うと良いでしょう。練習復帰の目安は、@動かして痛みが無いことA筋力と可動域が90パーセント以上回復していることB怪我の再発の予防の対策が立っていることなどを指標としてみてはいかがでしょうか?
ただし、いきなり練習に戻ってフルパワーでジャンピング100回、とかやらないで、指導者の方にちゃんと怪我の状態を説明してから徐々に慣れていくべきだと考えます。
怪我をしても頭の中は怪我をする前の状態ですから、身体と脳に大きなギャップがあります。このギャップが怪我の再発を招くこともありますから要注意です。

せっかくですから怪我をさらに強くなるためのチャンスと捉えて前向きに頑張っていただきたいものです!

ありがとうございました。
膝の具合も大分良くなってまいりましたので
ご指導いただいたないようにてトレーニング
をはじめました。
今後ともよろしくお願い申し上げます。

23、スキーでの転倒
始めまして、3月13日(土)に、北海道のスキーで転びました。
固く締まった雪に気を良くして、がらがらに空いているゲレンデを楽しみました。
始めて1時間後、あまり気持ちが良いので上手になったような気がしてしまい、狭いバーンでウェーデルンの練習を始めて転倒してしまいました。スキーブーツを買ったばかりで、自分で板に合わせたのですが、きつ過ぎたのかもしれません。板は外れず、膝がコキッと音がしました。
マズイと思い、立ち上がって滑り始めたところ、膝に痛みが走り又コキット厭な音がして転んでしまいました。
それからは、滑らずに仲間を待っていたのですが、翌日テーピングをしながら、歩くスキーを往復2時間、慣れない滑りで2度転びました。
帰宅翌日の、16日病院に行きましたが、レントゲンには異常はなく、半月版か、靭帯が痛んでいるかもしれないと言われて帰りました。
1週間の安静と言われましたが、どうもゆっくり休んでいるわけにもいきません。
転んだ直後から、膝を曲げなければ痛みはなく、腫れてもいないようですが、何時になったら治るのか、リハビリは何時から始められるのか、山歩きや、スキーは何時から始められるのか不安です。
年齢は60才。女性です。
お返事よろしくお願い致します。

ご利用ありがとうございます。

一度病院にかかられたのでしたら、やはり主治医の意見を尊重すべきではないでしょうか?
一週間の安静の指示は医師から責任を持って出された指示のはずですから、患者さんはそれを守るか、納得がいかない場合はよく主治医に相談するというのが基本的な態度だと思われます。

もし私が患者であれば、一週間の安静とは
@一週間全く動いてはいけないのか
A日常生活はOKで、スポーツがだめなのか
といった内容を伺うと思います。

私も患者さんと接するとき、「この患者さんは安静の指示を守りそうに無いな。」と感じるときは少し長めに安静の指示を出すこともありますし、生活環境なども考えてどうしても動かなければならない患者さんの場合は良く話し合った上で、対処法を考えていきます。例えば消炎鎮痛処置を頻回に行うとか、ブレースなどの保護具を製作するとか、個々人にその時点で適当と思われる方法を探します。当然そのリスクについても良くご理解をいただいています。

いつになったら治るか、リハビリのタイミングなども含めてよく主治医と相談してみてください!

24、柔らかい関節とカラテフルコン空手暦三年半の26歳の女です。
基本的に週二回の稽古で、試合の前はもっと詰めた日程でします。空手の他にスノーボード、バスケットもしています。空手以前にスポーツ暦はなく、空手をはじめてから、膝痛、アキレス腱痛、土踏まずが攣ったまま戻らないなど、複合的に下肢に痛みや違和感を感じるようになりました。
膝の痛みは、お皿の内側の上部に痛みがあり、屈伸時に乾いた音がします。蹴りの時に軸足のがくがくした感じや、嫌な痛みもあります。レントゲン、MRI検査をしましたが異常はなく、関節が柔らかすぎてはまりがゆるく、腱も細い体質の為、激しいスポーツに体がついていかない事が根本的な原因とのことでした。このまま空手を続けると日常生活に差し障る可能性があるため辞めるように言われましたが、できるだけ体に負担をかけないで続けたいと思っています。そのことを先生にも伝え、お皿を固定する為の装具を作ってもらうことになりました。他にどんなことをすれば痛みが出にくくなり、リスクを回避できるでしょうか。アドバイスいただけましたら幸いです。症状名は膝蓋骨亜脱臼症候群と棚障害でした。

こんにちは!お返事遅くなってごめんなさい。

とくに女子選手に多いのですが、関節が柔らかすぎて靭帯や腱を痛めやすいタイプが時々います。関節は靭帯や筋肉で固定されるのですが、靭帯や筋力が弱い場合、どうしても怪我が多くなってしまいます。
格闘技において関節が柔らかすぎると、脱臼や靭帯損傷のリスクが高まります。膝の前十字靭帯断裂などは日常生活が傷害されてしまいますから、注意が必要な怪我といえます。(三井 綾さんのGIRL6に詳しく説明がされていますのでご参照ください!)

まずやるべきこととしては、全身の筋力をアップすることです。
筋力を徹底的にアップすれば、関節の固定性が確実に向上いたします。膝、足首、股関節、肩、肘とインナーマッスルを中心に基礎的なトレーニングメニューを組んでいくとよいでしょう。
関節周囲の筋力強化は、自分の体重を利用したものから始めて、チューブトレーニングやウエイトトレーニングを導入するとよいでしょう。特に膝は、大腿前面と後面の筋肉を徹底的に鍛えていきましょう。

まだお若いですから、空手の練習のペースはある程度抑え目にして、今は故障しない体造りに集中してみてもよいかもしれませんね。なんだかんだいっても相手と体をぶつけ合う格闘技は基礎的な体力と体の頑丈さが必要な場面がでてきます。
今ある問題を克服されたとき、あなたは相当レベルアップしているはずですからあきらめず頑張ってほしいと思います。

トレーニングの経過で迷ったときには、また当サイトにお立ち寄りください!

25、サッカーと膝
サッカーの試合中、伸びた足の外側に人が倒れてきて膝内側を怪我してしまいました。その時点では膝が抜けた感じて大怪我してしまったと認識したんですが、一日於いて行きつけの接骨医院に行きました。診断は内側側副靱帯損傷と半月板も損傷している可能性があると言うことでした。治療はテーピングと包帯で固定と電気治療です。MRIなどの検査はしておりません。怪我後、1ヶ月経ちますが膝内側のまだ腫れがおさまりません。ただ徐々にですが膝が曲がるようになってきました。先生はそろそろリハビリを始めるような事を言っておりますが、不安です。アドバイス頂けますでしょうか。宜しくお願い致します。
41歳の男です。サッカー歴、アマチュア20年です。

こんにちは!

怪我をした場合、まず一番大切なのは怪我の状態を評価することです。
内側側副靭帯損傷に関して、まず靭帯損傷の程度がどの程度なのかの判断ですが、これは専門性のあるDr.に診てもらうしかありません。(診断は医師にしか許されない行為ですからもし医師にかかっていないのであれば受診すべきでしょう)スポーツ医学の世界では靭帯損傷の場合、1度、2度、3度と三つの程度にわけ、それぞれに適切な治療計画を立てていきます。

この怪我の評価がしっかりしていないと治療がフィットしないことがありますから要注意です。(評価と治療は医療の根幹を成すと考えています。例えば胃が痛い、というだけで胃がんと決め付けて手術をすることはおかしいですし、逆に胃がんなのに「ストレスでしょ」のひとことですませてしまうのも間違いです。いろいろな診察や検査を通じて状態を評価していくことはとっても大切ですよね!)

MKOBAさんの場合、靭帯に癒合に1ヶ月を要したということでしょうか?もっと早くから動かしたほうがいいのか、もっと固定期間が長いほうがいいのかは怪我の状態と主治医の先生の判断によりますので、今までの治療の意味とこれから行うリハビリ内容について詳しく話を聞く機会を持っても良いのではないでしょうか?

おそらく今ある不安は、膝の状態が良くわからないことからくる不安だと思います。再度診察をしてもらい、納得がいくまでドクターに尋ねることをおすすめいたします。

大変だとは思いますが、サッカー復帰の日を信じてトレーニング、リハビリに励んでください!!!

ありがとうございます。初めての大怪我でその症状が初めての状況だった事とご指摘の通り不安から分けがわからずご質問させて頂きました。早速、整形外科で相談では無く、まずは怪我の状況を明確にして貰うことにします。その上で今後の治療をどうしていくか相談することにします。本当にありがとうございました。
26、カラテの膝の痛み

初めまして空手歴9ヶ月の17歳の男です。3ヶ月くらい前から下段廻し蹴りのダメージか前蹴り、廻し蹴りなどの膝を曲げた状態から思いっきり足を伸ばす蹴りを行うと膝の外側に痛みが生じます。膝を伸ばしたときその膝の外側を触ると、こりっとしたものが出てきます。あと膝をいったん上げてから下ろすとぽりっとお音がします。これは膝がどういう状態だからでしょうか?教えてください。おねがします。

はじめまして!

膝の外側の痛みということで、膝関節になんらかの異常がある可能性はあります。
整形外科にかかりますと、骨に異常がないかレントゲンでチェック、また靭帯や半月板に以上が疑われる場合は診察である程度判別できます。
レントゲンや診察でも明らかにならない場合は、より高度な検査を行ってもらえるはずです。MRIといって骨だけでなく柔らかい組織を診る検査もあれば関節鏡といって細いカメラを膝の中にいれて画像的に診る場合もあります。
いずれの検査も医師の専門的判断のもとに行われますから、もし受診されて原因がはっきりしない場合は検査を希望するのもひとつでしょう。

自分の体を心配するのであれば、まず専門機関を受診するのが基本です。

医師に相談したところ、骨に異常はないみたいです。整骨院に行ったら膝関節にずれがあると言われました。2月に痛み出して整骨院に4ヶ月くらい通ってますが、まだ治りません。やはり別の異状があるのでしょうか?

骨に異常がないのであればそれ以外の部分でしょう。
レントゲン検査では基本的に骨しかわからないので、それ以上の検査を受けてみるのもひとつの手だと思います。

27、前十字靭帯損傷と手術(ソフトボール)
こんにちは。
私は、41歳男子です。
格闘技での受傷ではありませんが・・・
2年前ソフトボールの試合で前十字靭帯を損傷いたしました。我がチームはなかなか、レベルの高いリーグに所属しておりまして、そこでセカンドをまかされております。
じつは、その疾病に気づいたのは、受傷後一年もたってからでした。
時々膝がはずれそうになったり、膝崩れをおこしたり・・・
おかしいな?と思い、大学病院にかかって初めて、そこの先生に「前十字靭帯を損傷している」と告げられたのです。
手術を勧められたのですが、「スポーツはレクレーション程度」と割り切って、今まで特に何も対処していません。
セカンドオピニオンを受けた病院でも手術を勧められました。
できれば、手術はしたくはありません。でも、スポーツは一生続けたいと思っています。将来を考えたら手術を受けるべきでしょうか?
術後のリハビリが大事だといわれています。サラリーマンの私には入院に当てられる時間は限られています。
よきアドバイスをお願いいたします。

ご利用、ありがとうございます!

前十字靭帯損傷は、格闘技に限らず、野球、バスケットボールなど球技でも起こりうる外傷の一つです。
靭帯を断裂してしまいますと、お話のように膝の不安定性が出てきたり、膝くずれ(giving wayといいます)が出現し、スポーツはおろか日常生活自体も支障が出てしまいます。

日常生活に支障が出るレベルであったり、プロスポーツ選手であり選手生活として必要な場合は手術が選択されることが多いです。
しかし、手術後のリハビリテーションにはかなりの時間を要します。プロスポーツ選手の場合も、多くの場合、術後から復帰までに、1年を費やすこともめずらしいことではありません。

前十字靭帯断裂の場合、手術療法と保存療法という大まかに二つの治療方法があります。
保存療法というのは、手術をせずに筋力強化などを主体としたリハビリテーションを行うことで、少しでも症状を軽くしよう、という方法です。
実際に格闘技選手でも、前十字断裂を起こしている選手はいますが、手術をせずに保存療法で頑張っている選手いれば、手術療法を選択して頑張っている選手もいます。

主治医のドクターの判断はもちろん尊重すべきですが、
あなたが保存療法をそれこそ死ぬ気でやって、それでも全く症状の回復が見られない場合は、思い切って手術を選択する、というのもひとつの道ではないかと感じます。

もしぼくがあなたの弟で、一緒に話を聞けるなら、主治医のドクター、セカンドドクターに、
@今すぐやったほうがいい病状なのか、それとも3ヶ月くらい保存療法を試したあとでもよいのか?
Aいま手術を選択しなかった場合、いったいどんなリスクが考えられるのか?
B同じような状況で手術を選択しなかった患者さんの例は過去にあるのか?
C仮に、将来的に手術をするとして、それまでの間どのような方法で症状の進行を予防したらいいのか?
D過去サラリーマンのケースはみんなどうしていたのか?

これらをたずねてみてから、もう一度整理してみると思います。

アドバイスになったかどうかわかりませんが、
ご参考いただければうれしいです。

よきアドバイスありがとうございます。
結局、悩んだ末手術を受けることに90%決めました。後の10%は・・・術後の環境の変化、仕事のこと、スポーツへの復帰の可能性、などなど・・の不安です。
手術は年末の休みを利用し、受ける予定を立てております。
機会がありましたら、ご報告いたします。
この掲示板を見た、私と同じ疾病を持つサラリーマンの諸君がんばりましょう・・・
ありがとうございました。

28、ACL再建後のリハビリテーション(カラテ)
こんにちは。
私は15歳の中学三年生の女の子です。
私は小学五年生の夏から空手を始めました。ちょうど今年で五年目になります。そして今年の六月六日に全国中学生大会の予選がありました。試合は順調に行われて、私はベスト8の中に入っていてあと2人に勝てば県の代表に選ばれていました・・・ところが一人目の相手の時に私が入ろうとする瞬間膝が普通では考えれないようにひねってしまい倒れこんでものすごい痛みのせいで足を伸ばす事も出来ず、もちろん立つことも出来ず救急車で病院に運ばれました。そしてMRIで靭帯がきれているかもしれないということで一週間後に検査の手術をしました。結果は前十字靭帯断裂、半月版損傷ということでした。そして再建手術をすることになりました。そして六週間後再建手術をしました。術後一週間は痛みが激しく熱も39度近くでました。二週間目に入ると痛みもひきリハビリが始まりました。リハビリは運動をずっとしていなかったためきつく感じたけど実際怪我する前はその何倍も運動していました。そしてお盆にはおばあちゃんの家に行かなくちゃいけないので退院したいと先生に相談しました。そしてOKがでて八月十二日に退院しました。以前他のホームページをみるとリハビリが大事と書いてありました。だけど先生に聞いたらリハビリは来なくてもいい、簡単だからいいでしょう。と言われました。本当に大丈夫なんでしょうか??いまだに90度ぐらいしか曲がりません。また空手に復帰したいから今ものすごく不安です。リハビリはやっぱりかよったほうがいいのでしょうか??
アドバイスをお願いします。

こんにちは!

お返事が遅くなりましてごめんなさい。
とても大きな怪我で大変でしたね。そんななかで入院、検査、手術を乗り越えられて凄いとおもいます。

さて、前十字靭帯断裂再建後のリハビリテーションは非常に重要です。
再建後は、筋力は低下しますし、関節可動域の制限があります。また、感覚も落ちてしまうので、スポーツ復帰には相当なリハビリテーションを必要とします。

私も格闘技選手のリハビリとトレーニングを主に専門としているのですが、その立場からすると、スポーツリハビリは決して簡単ではないと思います。
筋力が戻って、関節可動域が戻っても、それはあくまで運動しないレベルの人のためのゴールであって、スポーツ、中でも特に激しいコンタクトスポーツや格闘技では、さらに高いゴールを目指さなければなりません。

学校の先生でもいろいろな教科の先生がいて、英語、数学、体育、という風に専門があります。同じようにドクターも得意とする分野があり、手術を主に担当する先生もいれば、リハビリテーションを専門とする先生もいます。

あなたの場合、やはり膝の関節角度は時間をかけてゆっくりすすめていけば90度を超える可能性があるかもしれません。その辺も主治医と相談しながら進めていくとよいかもしれません。

リハビリテーションでしっかりと筋力の回復と神経系の回復、そしてカラテの動きにつなげるトレーニングを開始していくのが現実的でしょう。

手術を乗り越えられたあなたですから、きっと大復活を遂げられることと信じています。

アドバイスありがとうございました。リハビリはやっぱり必要で大切なんですね。今まで自分で筋取トレをやっていました。ですが早やく空手にも復帰したいので主治医とちゃんと話そうと思います。
本当にありがとうございました。

29、キックボクシング、ローキックのダメージ
キックをはじめて5年位になります。
先日のことですが、スパーリング中に強めのローを一発けられて、
倒れてしまいました。今までローを何発ももらって足が痛くなったことは、何度でもあるのですが一発で立てなくなったのは初めてでした。
相手の人も今まで、よく一緒に練習していた人です。腫れ方もいままでに無い腫れ方でした。2週間たった今も硬く腫れています。立つ、歩く等の動作は、たまに痛むものの問題ありませんが、曲げるという動作が痛くて出来ません。また、最近になって内腿の方に内出血だ出てきたうえに、内腿の腱?まで痛くなってきました。(打たれたのは外側)練習は試合が3週間後なので、多少、痛みますが蹴りの練習以外はやっています。練習後は腫れがひどくなることがあります。(ちょっとむくんだ感じ)今はとりあえずモーラス貼ってとロキソニン飲んでます。蹴りなしの練習でも控えたほうがいいのでしょうか?また、ロキソニン、ボルタレン等の鎮痛剤は痛みを抑えるだけでなく、怪我(炎症部位)の治癒も早める効果があるのでしょうか?

こんにちは!ご利用ありがとうございます

試合前の負傷ということで、おつらいと思います。
さて、足を痛めた場合の練習ですが、まずは怪我の程度がどの程度かにもよります。
歩行も出来ないほどの状態でしたら、練習はOFFにしたほうがいいと思います。
選手のレベルやケースによりますが、歩行やジョギングが可能な程度でしたら、ノンコンタクトの練習で心肺機能の向上(スタミナ系)をはかり、痛みが出ない技に限定して軽く対人練習を行う、というところからスタートして徐々に強度とラウンド数を上げていく、という方法を私ともでは行っております。普通の練習を無理して行いますと、怪我が治るどころかかえって治りが遅くなる場合もありますから、怪我した部分を守りながら出来る練習をやるとよいでしょう。
メディトレでは、大腿部の損傷であれば、腹筋や背筋、椅子やバランスボールに座ってのパンチラッシュ、上半身のチューブトレーニング、神経系のトレーニングをベースに、試合のイメージトレーニングを組み合わせてメニューを組んでいます。また怪我した選手を対象とした限定スパーリングもよくやるメニューのひとつです。

試合までの期間が短いこともあり、試合までにどこまでの回復が望めるかはわかりませんが、工夫次第で怪我をした状態での練習は可能だと思います。

ロキソニンなどの薬は、抗炎症剤といって炎症を抑えることで、痛みを和らげるという効果があるものです。
炎症が早く収まれば、治癒も早まることが考えられるため、有用だと思われます。
ただ、胃炎などの消化器の副作用がおきやすいですから、減量中で食事をとっていない場合などは、特に注意が必要です。
一日も早いご回復をお祈りしています。

30、膝蓋腱の痛みと空手

こんにちは。36歳、男で空手を7年やっていました。
選手時代、サンドバックを蹴っていたら膝下に痛みを感じました。その後もスクワットなどのウエイトトレーニングや選手としての稽古も痛みをごまかしながら続けていたのですが、空手を辞め時間もできたので8月に思い切って手術をしました。 脛骨の骨の表面が遊離していたので除去しました。その際に靭帯の一部をはがしたというのですが、再生するのでしょうか?また、弱くなって切れたりしないのでしょうか。
現在は手術前に比べ痛みはかなり治まりました。できればもう一度選手として復帰したいと思っています。よろしくおねがいします。

こんにちは!

格闘技でも特に蹴りを多用する、空手やキックなどは、大腿四頭筋の強い収縮により、膝蓋腱(膝蓋靭帯)の付着部であります脛骨祖面に慢性的な炎症や靭帯損傷が起こりやすく、スポーツ医学の世界でも「ジャンパー膝」として知られています。
手術を行われたということで気になる靭帯の再生ですが、これはどの程度靭帯を切除したしたか、また切除後に靭帯を縫合しているか、といった手術の状況と術後のリハビリの内容によって変わってくるのでなんともいえません。

また選手として復帰するのであれば、手術によって、強度が落ちている場合もありますので、再受傷を防ぐという意味で、大腿四頭筋のストレッチ、大腿前面の筋とハムストリングスのバランスチェック、蹴ったときの膝の角度のアレンジ、練習やトレーニング後の入念なケア、フルスクワットをしない、といった点がポイントもなると思います。

私どものメディカルトレーニングでは、膝蓋靭帯炎の選手には、大腿後面、殿筋群をフルに生かしたフォームにアレンジするようアドバイスしています。蹴りの衝撃を膝だけで受けないような工夫と後面を意識できるようなメニューです。
フォームをアレンジすれば大腿前面への局所的な負荷が軽減されますから、新たな課題として取り組んでみるのもよいかもしれません。

選手への復帰、あせらずしかし確実に、がんばってくださいね!!

31、半月板手術後の復帰(合気道)
38歳男性です。合気道初段です。MRI診断により右膝内側半月板損傷とわかり損傷部の摘出手術を受けました。手術前後の写真も見ましたし、確かに医師の説明通りきれいにトリミングされたように見えました。ただ、術後3週間ほど経過しましたが、術前の痛みは全くとれていません。正座は、歯を食いしばって3秒といったところです。安静時も疼痛ありです。医師はもう運動してもよいと言っていますが、この状態では稽古復帰はとても無理です。屈伸時、正座時、結跏趺坐時、体の転換時に膝の痛みがなくなることが目的であり復活なのですが、リハビリと考えて多少の痛みがあってもこれらの動作に取り組んでいった方がよいのか、痛みがひくのを待つべきか、時間の問題なのか、他の疾患がある可能性が高いのか、などについてコメント頂けると幸いです。

こんにちは。

格闘クリニックQUESTIONをご利用いただき誠にありがとうございます。

手術後の格闘技、武道への練習復帰はなかなか難しいものがあります。
ほとんどすべての格闘技、武道は怪我をしていない状態を前提として練習・稽古体系が出来上がっています。指導者ひとりが複数を相手に指導する場合はなおさらで、現在の状況で稽古に復帰されるのはリスクも大きいですし、稽古相手にとっても不安があることでしょう。
一方、医師が運動の許可を出す際は、基本的にノンコンタクトスポーツを想定していると考えてよいでしょう。
ひとことで運動、といいましても軽いジョギングと、相手がいる格闘技や武道では身体への負担はまったく違います。余談ですが、私が格闘クリニックをやっているのも、格闘技は運動の中でも身体への負荷が最も大きく、それゆえに怪我をした際の目指すべきゴールは普通の人のそれよりはるかに高くあるべきだと考えているからです。
現実的に考えて、安静時に疼痛がある状態で合気道へ復帰するのはまだ時期が早いと思います。おそらく今のあなたに必要なのは競技復帰のための専門的なリハビリテーションでしょう。
もし私があなたの担当医でしたら、練習復帰の前段階としての、リハビリを含めた運動プログラムを組んだ上で、トレーニングをスタートし、数ヵ月後に練習復帰を実現するようにプランを立てると思います。
おそらくは普通の練習よりもきつく、つらい道のりになると思いますが、復活を果たすためには乗り越えなければならない山だと思います。
リハビリや復帰のためのトレーニングには「痛み」が伴いますが、この痛みが手術のために仕方がないものなのか、何らかの問題があって安静にしなければならないものなのかは、専門的判断が必要な部分です。それを自分で知るのは難しいと思いますから、おかしいな、いつもと違うなと思ったときは必ずドクターにチェックしてもらうようにしましょう。

復活のため、あきらめずトライしてほしいとおもいます。


32、骨挫傷(テコンドー)

テコンドー歴半年の29歳、女性です。
約1週間前に右膝を痛め(原因は自分の体重です…)、3日後に病院に行って溜まった血液を抜いてもらい、その後のMRI検査で骨挫傷と診断されました。
幸いなことに靭帯や半月板に損傷は無いようでした。
現在は、固定せずに体重を真っ直ぐ掛けるように氣をつけ、太ももの筋肉トレーニングをする以外は安静にしています。
約2ヶ月間稽古を控えるようにと言われてしまいましたが、少しでも早く治す方法はありますでしょうか?

こんにちは!

怪我をしたときは、怪我をした部位そのものに対するリハビリと、怪我をしていない箇所をフルに使ったトレーニングをすすめていく必要があります。

病院で「安静」を指示されることもあると思いますが、その安静の意味はあくまでも局所の安静であり、全ての活動をOFFにしてしまうことはない場合もほとんどです。

ですから、今回の場合は、膝が治ったころには、全身のスタミナや体力がアップしている、という状態を作り出す必要があります。

膝に関しては、膝周囲の筋力強化と感覚強化を徹底的の行うと良いでしょう。痛みが出ない範囲で行い、運動後はRICE、湿布や塗り薬で炎症を抑える、というケアを十分に行ってください。また怪我を治す材料として、ビタミンC、ビタミンB群、たんぱく質、カルシウム、グルコサミン、コンドロイチンなど摂取するといいでしょう。

膝以外のトレーニングは積極的に行ってください!特に心肺機能系は練習しないと大幅に落ちてしまいますから、上半身を利用した息上げや、膝に負担の少ない水中歩行などをすすめていくとよいでしょう。

あせらず、あわてずに、怪我を治しながらできることを安全に行ってくださいね!

33、ランニングと膝の痛み(グローブカラテ)
1、男
2、29歳
3、フルコンタクト空手、グローブ空手、アマキック
  フルコン空手地方大会優勝、グローブ空手のトーナメン  ト優勝フルコン空手全日本2位など、春にキックボクシングで
  プロデビューの予定。
4、右膝関節部分の外側の痛み。ランニング中のみ

最近右ひざの痛みが強くてろくに走り込みができません。

走り出して10分すぎには決まって痛み出して、20分も経つ頃には、痛みで走るのを止めてしまいます。

ダッシュなどは痛みが激しくて全く出来ません。

原因は、質量の重いサンドバッグをつま先を上に向けた、内股の閉めを使ってける下段をけりまくったせいか(右ひざの外側が痛くなったため、そうかな?と)あるいは低炭水化物ダイエットで20キロの減量を実施中に2時間のランニングなどをやったためか、(115→95`に)多分いずれかではないかと思うのですが・・・

薬局で買った1500円の安物グルコサミンコンドロイチンを取って結構経つのですが、殆ど改善されていないようです。(:その間走るのをやめて様子見ていました)

また、蹴りでは痛くは今のところなっていませんが、
走ると確実に痛みます。ニーブレイスをつけると
若干マシですが、やはり痛みが厳しいです。
どうしたらいいでしょうか?

こんにちは!

ランニング中、しかも10分を経過してから痛みが出てくるとのことで、ひざに何かしらの原因があるか、
もしくは下半身のバランスが崩れていて膝に負担がかかる状態が改善されていない可能性が考えられます。

蹴りのフォームでは問題ないとのことですから、
やはりランニングでの膝への負荷が、症状の悪化を助長していくことは確実でしょう。

根本的な解決法としては、膝そのものの問題と、
下半身全体のバランスがどうかをチェックしてもらうのが一番でしょう。専門の医療機関で早めに原因を検索してもらうのが一番だと思います。
また、膝のテーピングやブレースの装着、練習後は必ずRICE処置や消炎処置をおこなうといったケアも重要ですから、この機会に習慣化しておくと良いでしょう。

またランニングのフォームはいかがでしょうか?
可動域や筋力に左右差があったり、靴が合わなかったり、腰などを痛めていてかばいながら走ったりすると、その負担が膝に来ることは少なくありませんから、一度見直してみるのも悪くないでしょう。

もう一つは、トレーニングに対する考え方です。
世の中にはいろいろなトレーニングがあります。いつも選手には「トレーニングそのものが上手になってもしょうがない」ということを話します。すべてのトレーニングは、試合で勝つための一方法にすぎません。「勝つためにこのメニューを自分に課す」のが本来であり、「このメニューをやれば勝てる」というものではないのです。

ですから、ランニングで膝を痛めるのであれば、それ以外の上半身のメニューや膝への負担が少ないエアロバイク、水泳、サーキットトレーニングなどでがんがんに心肺機能と筋持久力の向上をはかり、体中のヘモグロビンとミトコンドリアを増やす、という工夫が、格闘家としての選手寿命を延ばすことにつながります!!

素晴らしい実績と、試合経験をお持ちのあなたであれば、きっと「膝を守りながら、自分を追い込み」つつ、膝も治癒に向かうことが出来ると思います。

いろいろ書きましたが、@原因検索、A膝のケア、B練習方法の再考、を軸にがんばってください!

34、膝のロッキングと柔術
初めて投稿させて頂きます。
 サーフィンをスポーツの中心としている33歳の男性です。
 高校時代に痛めた膝の後遺症で悩んでいます。
 当時の医師の診断をあまり覚えていないのですが、こちらのサイトを拝見して自分に起きる最近の症状がロッキングではないかと思い、どうやら半月板損傷だったのではないかと思っています(当時の医師の診断では靭帯と言われたように記憶しているのですが、「手術をするか、激しいスポーツをしないなら手術なしでも日常生活には支障はない」というものでした)。
 
 現在の膝の状況は、捻りやサンドバックを蹴るときのように弛緩した状態で膝に強い力がかかったりすると、痛みと同時に膝が外れたような感じになり、引っ張ると外れた膝がハマるように戻る(あくまで感覚的な比喩ですが)感じです。

 サーフィンでもこの膝には悩まされていたのですが、最近になって柔術の練習に誘われ、興味があるのでトライしたいのですが膝の不安で躊躇しております。膝への関節技はとうぜん断るとしてもスパーなどで予期せぬ動きや、ポジショニングの移行で足を抜く際などに膝に負担がかかりロッキングが起きるのではないかと不安に駆られているのです。

 このような状況では、柔術の練習に参加するのはあきらめた方が良いのでしょうか? それともニーブレイズや補強運動などである程度予防できるのでしょうか?(現在、レッグエクステンションなどで補強はしていますが、やはりまだロッキングの恐怖に苛まれています) 
 時間/費用的な問題もあり、できれば手術は受けたくないと思っているのですが……

こんにちは!

現在の状況として、
日常生活レベルなら問題ないが、柔術的な動きを行うとロッキングが起こってしまう不安がある、ということですね。

現在行われている競技としての柔術って見た目には打撃もないですし、「安全・誰でもできる」というイメージがあるのですが、実際柔術家の膝・足首・手首・肘といった関節の損傷は少なくないのが実情です。

ですから柔術を行うとすれば、ある程度膝の怪我が悪化することはリスクとしてあることをまず認識する必要があるかもしれません。

これから、日常生活と柔術の割合をどのように考えているかで、今後のとるべき道が変わってくるように思います。
プロを目指し、柔術を生業(もしくはその一部)としていく場合、膝のロッキングは解消しておいたほうが良いと思います。
実際手術するか、保存的に筋力強化やリハビリでいくかは別として、スポーツ復帰レベルの治療をやっていかなければならないでしょう。

趣味として行う場合は、まずは一気に練習に参加するのではなく、できそうな練習から始めていくというのもひとつでしょう。もちろんブレースやテーピング、筋力強化といった膝を守るケアは同時に行われるべきでしょう。
それでロッキングがなければ、徐々にできることを増やしていくのが上手なやりかたです。
あせらずに長期的なプランですすめてみてはいかがでしょうか?


35、膝の検査

友達は、32歳男性です。
バレーボールをしており、スパイクを打った時の着地の時、「がりっ」という音が聞こえた様で、それからは歩く事もままならず、動かすにも一苦労です。どのような検査をうけたら良いでしょうか?

膝に関する代表的な検査を挙げてみます。

レントゲンは、主に骨をみます。骨折や脱臼、ヒビといった骨の変化を見るのに適した検査法です。価格も安く、手軽に受けることができる検査です。

レントゲン上、骨に問題がない場合は骨以外の靭帯や関節包、半月板などに問題がある場合が考えられます。
これらを見るにはMRIという検査があります。
これなら骨以外の部分を見ることができるのですが、検査費用が高価なのと、暗くて機械の音がうるさいですから頻繁に受けられる検査ではないです。

ほかにも造影検査や関節鏡検査などがありますが、
まずはレントゲンからチェックするのが、手軽でよいのではないでしょうか?

36、大腿四頭筋の痛み(躰道) 投稿者:さと 投稿日:2005/06/09(Thu) 23:31 No.1020
はじめまして。躰道という武道3年目の20歳(女)です。高校時はバレーをしていました。大学の部活で活動しています。練習の頻度は週4回、正規練、自主練含め、1回4〜5時間行います。
躰道なんて恐らくご存知ないと思いますが、簡単に言えば空手から発生した武道です。基本的には似たものだとお考えください。
さて、症状なのですが、少しでも構えのような状態でいると大腿四頭筋がぐぅぅぅぅっと固まる感じで鈍痛が両足に起こります。そして動かすことができなくなります。型を1本通すこともできません。いつも筋肉が張った状態で緩まず、階段を上るだけで鈍痛が起こります。大病院などで筋電図などをとったことはありませんが、町医者の整形外科や整骨院では使いすぎでは、といわれるだけです。そしてとても硬いといわれます。痛みは高3の時からで、受験で6ヶ月ほど動かなっかためそのときはいったん引きましたが、大学に入って躰道を始めてすぐ再発し始め、現在とてもひどくなってしまって本当に困っています。身長160cm、体重55kgですが、大腿部が52cmで、肥大しすぎている気がします。実際痛みがあるのも肥大している部分です。今年は幹部で、どうしても大会に出場して結果を残したいのです。分けの分からない質問かも知れませんが、ご回答頂けたら幸いです。

こんにちは!

躰道は実際の経験はないのですが、存在は知っていますよ!
昔、北斗旗の全日本で躰道の選手が活躍されていましたし、今も空手の選手が躰道を学びに行ったりしていますし、私も以前躰道の選手を診察させていただいたことがあります。

さて、ご質問の太腿の鈍痛ですが、
あまり運動しないと痛まずに、運動すると痛いようですね。

大腿部の肥大という部分も気になります。
鍛錬によるいわゆる正常な筋肥大なのか、それともなんらなの異常があってのことなのか。

筋の異常なのか、神経の異常なのか、血管なのかという原因検索がなされないことには解決手段が講じにくいという気はします。

はっきりした原因検索をやりつつ、痛みを抑える治療やリハビリなどの運動療法を並行してやっていくことである程度
大会への道は拓けてくるかもしれません。

よく使いすぎ、って言葉が医療機関で使われますが、
使いすぎは間違った使い方をしている場合障害が出ますし、解剖学的、運動生理学的に正しい使い方をしていればある程度酷使しても痛みなどは出にくいものです。

まし左右均等に大腿前面だけが異常に大きいのであれば、たち方や姿勢そのものにも無理があることも考えられます。
(ただし原因検索で何も無かった場合の話ですが。)

ネット上のため実際の動きその他が拝見できないのが残念ですが、一日も早く大会へ向けて動き出せることをお祈りしています

37、人工関節をすすめられてしまいました。(柔道) 投稿者:関 一欣 投稿日:2005/06/18(Sat) 14:57 No.1026
こんにちは。45歳、男性です。
社会人レベルで柔道をしておりました。
32歳の時に登山での滑落事故で、頸骨内顆骨折、PCL断裂、MCL不全断裂、膝下動脈損傷、腓骨神経損傷、ひふく筋断裂等の障害を負いました。動脈の回復の手術の後、骨移植術、腱移行術それぞれ受け、PT期間を含め8ヶ月入院しました。退院時伸展制限、屈曲制限、尖足が残りましたがブレースなしでの日常生活、軽い乱取りなどは支障なくできました。常に痛みはありましたが、アイシングなどで対処し、登山縦走、スキーなども問題なくできたのですが、昨年から痛みが強くなり、スポ−ツ整形を受診したところ人工関節じゃないとこの痛みは取れないとのことでした。ヒンジ付のブレース使用時は痛みが軽減します。週3回、レジスタンストレーニング40分、エリゴサイザー15分、プール20分程度のトレ−ニングをしています。骨移植後、かなりO脚状になり、レントゲン写真では大腿骨と頸骨の内側の隙間がかなり狭くなって見えます。スポーツにはまだまだ未練があり、人工関節以外の方法をさがしたいます。骨切り、ブレース使用、ヒアルロン酸注入など幅広くアドバイスいただければ 幸いです。

こんにちは!

相当ハードな局面を乗り切っていらしたのですね。
その回復と柔道やスポーツ復帰への意欲、本当に素晴らしいと思います!

さて、骨移植後に関節の狭小化がすすんでしまったとのことで、おそらくは大腿骨と脛骨の関節面と骨移植後に出来た新しい骨がぶつかっているのでしょうか?

おそらく根本的な解決としては、スポーツ整形のドクターがおっしゃったような人工関節置換術による除痛効果を期待するという選択になるのでしょう。
そして、関様のご要望としては、そこにいたるまでになんとか他の方法で引っ張るもしくはうまく付き合っていく方法は無いか、ということだと理解しています。

方法としては、かなり強力な、できればオーダーメイドのブレースで内側にかかる負荷を軽減しながら、定期的に関節内の注射(局所麻酔薬やヒアルロン酸ナトリウム)を行い炎症を抑え、膝関節周囲の筋力トレーニングを中心としたリハビリをやりつつ、健康なほうの脚を今まで以上に徹底強化し、片足加重でも遂行可能なスポーツを行っていくといった工夫はやってみる価値はあるかもしれません。
NSAIDなどの抗炎症薬の運動時の使用、運動後の外用剤の使用やRICEなどで炎症を極力抑える必要もあるでしょう。

その結果、今まで以上に悪化してしまい、人工関節に時期が早まってしまうこともリスクとしては十分覚悟しなければならないでしょう。

今後の長い人生も考えて、スポーツとリハビリが出来ればあまり乖離しないような、スポーツをやることで膝にもいい影響があるような選択に考えが及ぶ、とてもよいチャンスかもしれませんね!!

丁寧なお答えありがとうございました。
やはり、コンデショニングに力を入れながら、医療の手助け受けて大事に使っていきたいと思います。受傷後から痛みとは永い付き合いですので、可愛がりながらやっていきたいと思います。リハビリに近道は無し、の気持ちでがんばりたいと思います。

38、前十字靭帯断裂(バレーボール) 投稿者:TOCHI 投稿日:2005/07/03(Sun) 23:11 No.1033
はじめまして。
37歳 女 バレーボール<6人制/9人制>、ソフトバレーをしております。

3週間前のバレーボールの試合で、ジャンプした瞬間ゴリッと音がして、痛みよりひどい痺れがありました。
MRIの結果“前十字靭帯が全部切れている”プロじゃないなら筋肉鍛えてテーピングとサポーターで一ヶ月で復帰できると言われ、診察は終わりました。自分も今は手術は考えておりません。

しかし、3週間がたった今、左膝はやっと90度曲がるかどうかという程度で固まっています。
とにかく動かさなければと思い、接骨院にて電気治療とマッサージと軽く筋トレをしますが、ムリに伸ばしたり曲げたりした時の痛みは耐えがたいものがあり、そうした日の夜は膝に熱があります。
明日から水中歩行も行う予定です。

間違ったことをしているのではないか、、、と心配になり
以下、質問をさせて下さい。
@膝が固まった場合でも、訓練次第で以前のように自由に曲げ伸ばしが出来るようになるのでしょうか?有効な訓練方法や膝のほぐし方があれば教えて下さい。
A一ヶ月で復帰と言われましたが、曲げ伸ばしが不自由な間は復帰は控えるべきですよね…?

以上、どうぞ宜しくお願い致します。

こんにちは!

大変な怪我でしたね。
前十字靭帯損傷後のリハビリにはやはりもう少し時間がかかると思います。

@ですが、訓練はきちんとしたリハビリテーションの元に行われるべきでしょう。ドクター、理学療法士による診察と訓練で、医学的に適切な訓練を受けない限り、「間違ったことをしているのではないか、、、という心配」はなくならないと思います。

リハビリの可動域訓練で、可動域を獲得することが今優先されることだと考えます。
A復帰の前に、膝の屈伸やジャンプなど基本的な動作が出来るようにならないと難しいと思います。

いろいろと不安だと思いますが、医療機関でプログラムを組んでもらいリハビリを受けられると良いですね!