格闘家、語る。

グラップラー、平 直行
自分だけのスタイルを!

格闘家の皆さん、こんにちは。平 直行です。ぼくの試合当日の食事は、実はおにぎりとフルーツなんです。

プロの試合は大体夕方ですから、お昼前におにぎりを、そして試合前の軽い食事としてフルーツを摂るようにしていました。なぜ、おにぎりとフルーツなの?って疑問に思われた方もいらっしゃるかもしれません。

僕にとっておにぎりは日本人としての誇り、そしてフルーツはグレーシーに弟子入りして修行した、いわばファミリーとしての誇りを意味するんです。

ちょっと大げさに言うと、試合の日におにぎりとフルーツを食べることで自分自身を確認し、自信をつけるっていう一種のセレモニーみたいなものでした。

食事といえば、k−1リベンジUのヤン・ロムルダー戦を思い出してしまいました!

k−1では試合の前の日にホテルに宿泊し、試合に臨むのですが、このときおにぎりを用意していなかった!いつもの習慣をくずしたくなかった僕としては、急いで奥さんに電話し、「おにぎりつくって届けてくれ〜!」と頼んだんです。

なんとうちの奥さん、特製のおにぎりに海苔を細く切って勝利の「勝」の字を作ってくれたんです。って喜びつつよくみたら字を間違っていて藤子不二雄の「藤」。

マジで間違えたのかリラックスさせるためにギャグでやったのかは未だに分かりませんが(笑)控え室が大爆笑の渦に巻き込まれ、おかげで試合にも勝利をおさめたという楽しい事件でした。

食事においても練習においても自分のスタイルってあると思うんです。いろんな事を試しながら自分だけの方法を見つけていくと格闘技がさらに楽しくなりますよ!




キックボクシングランカー、正木 和也
減量、お酒、格闘技



僕の場合、普段は大体69kg、それをリミットの66.7kgに持っていくのが減量のパターンです。

減量は、1ヵ月半前からスタートします。最初の半月は脂肪分をカットし、1ヵ月前から脂肪分と炭水化物を減らしていくというやり方です。そして試合が終わったら思いっきり揚げ物をたくさん食べてバランスをとっています。

現在はそんなに減量で苦労はしないんですが、以前ライト級だった頃はホントしんどかったです。
減量があまりにもきつくて飯を食いたくて食いたくてしょうがないときは、本屋にいって焼肉特集やラーメン特集をしているグルメ雑誌を5、6冊買ってきてそれをみながら大塚製薬のカロリーメイトを食べてました(笑)
「試合すんだら絶対に食いにいってやる〜」と思いながら。

そのころは試合3週間前になると必ず体重が落ちない夢を見ました。
「計量台の前に5キロオーバーの自分が立っている夢。」
辛い減量を経験したことのある選手なら、この夢見たことあるんじゃないでしょうか(笑)

その後階級を上げた時は、ホエイプロテインをとって増量しました。
1日三回、朝、練習前、練習後と摂取し、1年かけて5KGアップしました。キックの場合動きを落とさずに体重を増やす事がテーマなんでウエイトアップも無理のないペースが大切だと思います。

お酒との付き合い方ですが、僕にとってはお酒はガソリンですから格闘技とも切っては切れない関係にあります(笑)。
お酒が大好きだからこそ、自分で試合前の飲まない時期をちゃんとつくり、それ以外の時期は徹底的に飲みます!
この間も花見に行ったときに、記憶がなくなるまで飲んでしまって、気が付いたら公園に一人ぼっち。真っ暗な中、仲間はおろか、誰一人いなくて、一緒に飲んでた仲間にあせって電話したら、みんな居酒屋に移動していました(汗)。

練習後に飲むこともありますが、スパーリングなどで頭を打たれたら飲まないようにはしています、というか、
「飲むために打たれないように技術を磨く」、って考えて練習するようにしていますが(笑)

試合当日の食事は決まってフランスパンと力うどんです。
うどんはいろんな店を食べ歩いていますが、負けたとき食べた店は二度と立ち寄らないようにしています(笑)。

最近、試合前に必ず体調に合わせた格闘家用のスタミナ点滴をやってもらうようにしているのですが、試合が終わってビデオ見ると点滴やる前に比べて身体全体の切れが良くなっている気がします。

減量後に口から入れるだけよりも、直接体内に入る分効果を感じられますね。

格闘家にとって食事ってすごく大切ですが、ささみとかばっかり食べていると楽しみがなくなってしまうのである程度節制しながら、楽しみのための食事を残しておくというのが僕のスタイルです。このスタイルを上手に維持して楽しみながら上を目指していきたいですね!


2005.5.27現在新日本キックランキング4位の正木和也選手、着々とチャンピオンへの道を歩んでいます!

と、書きましたがついにチャンピオンになりました!正木選手、おめでとうございます!