格闘技スタミナトレーニング
格闘技に適したスタミナトレーニング

1、時間いっぱい戦えるスタミナをつくる(有酸素運動)
2、チャンスがきたら一気に勝ちを奪えるスタミナをつくる(無酸素運動)
3、変化に応じて、1、2を切り替え、スタミナをコントロールする力をつける(スタミナコントロール)

1、有酸素運動系のスタミナ
有酸素運動系とは、筋肉を動かすのに酸素を使う運動系のことをいいます。筋力は小さいですが、長時間運動を継続するスタミナで、時間が長引けば長引くほど有酸素系のスタミナが試合結果に大きく影響します。
ヒクソングレーシー選手やノゲイラ選手、桜庭選手のように相手をどんどん自分のペースに引き込んでいく選手には有酸素系のスタミナに富んだ選手が多いといえます。

2、無酸素運動系のスタミナ
無酸素運動系とは、筋肉を動かすのに酸素を使わない運動系のことをいいます。筋力は非常に大きいのですが、長続きしません。格闘技では数秒の間に全力で攻撃を仕掛けるとき、ラッシュしているときなどに無酸素系のスタミナが優位になります。
ジェロレバンナ選手やヴァンダレイシウバ選手のような攻撃力に富んだ選手は、有酸素系の動きでチャンスをうかがいながら、一気に無酸素系の攻撃で勝負に出る、どちらかというと無酸素系のスタミナに富んだ格闘家と考えられます。

3、スタミナコントロール

実際の格闘技の試合では多くの場合、有酸素運動の場面と無酸素運動の場面が次から次へとやってきます。
ですから、格闘技においてはめまぐるしく変わる試合の状況に対応して、有酸素運動と無酸素運動にギアチェンジできるよう、普段の練習から自分のスタミナをコントロールできなければいけません。

スタミナと心拍数
スタミナコントロールを行うためには、自分自身のスタミナの特性を十分に知らなければいけません。
とはいっても自分のスタミナを知るのはなかなか難しい面があります。
スタミナを客観的に知るには心拍数の計測が有用です。運動の強度が一番リアルに現れるのは心拍数ですから、これを一定の条件のもとで計測することによりスタミナに関する様々な情報を知ることができるのです。

FST
格闘クリニックでは数名のプロ格闘家のご協力のもと、FSTという独自の格闘家専門スタミナテストを考案しました。FSTとはFIGHTER’S STAMINAL TESTの略で、格闘家のスタミナとそのタイプを心拍数を元に簡単に知ることのできるテストです。
@ハートレートモニターを装着し、安静時のHRを記録する。
Aシャドーで3分間一気にHRを上げる。30秒ごとにHRを記録する。