格闘技ヘモグロビン選手権
【スタミナを数値化する】

「スタミナをしっかり数値化できたらもっと強くなれるのに・・・・」
現役ファイターたちから寄せられる「声」を形にし、強さに役立てていただく画期的な試みがスタートいたしました。
その名も「格闘技ヘモグロビン選手権」。スポーツ医学において、スタミナの数値基準はいくつかありますが、格闘クリニックでは血液から簡単に測定でき、しかも選手の長期的スタミナアップの目標となりやすい血液中の「ヘモグロビン濃度」をスタミナの指標のひとつとしています。かつてこんな選手がいました。人一倍熱心に練習し、技術も問題なし。スタミナ練習も他の選手以上に追い込む。スタミナ練習だけはやり切った、そう言い切れるほどの練習を毎回行うのにかならず試合ではスタミナ切れで負けてしまう。その選手の結膜のチェックをすると真っ白く血液検査の結果ヘモグロビンは低値。完全に貧血でした。これでは練習すればするほど弱くなってしまう・・・。練習量を減らし、貧血の治療を行うだけでその選手のスタミナは回復、快進撃を続けたのでした。



【ヘモグロビンとは?】
ヘモグロビンとは血液中の赤血球の中の酸素と結合する成分のことです。
ヘモグロビンは血液中で酸素と結合し、身体の各細胞に酸素を供給し、二酸化炭素や老廃物を回収して肺で交換するという重要な役目をしています。運動、特に有酸素運動のパフォーマンスは、筋細胞が酸素をいかに効率よく供給できるかにかかっています。
当然、ヘモグロビン濃度が高ければ酸素を供給しやすくなりますし、低ければ酸素供給が難しくなるという原理です。


【ヘモグロビンが低いとどうなる?】
それではヘモグロビンの値が低いとどうなるのでしょうか?
運動量が増えれば増えるほど、試合がハードのなればなるほど酸素の必要量は多くなります。人間は心臓をポンプとして全身に酸素を供給していますが、ヘモグロビンの量がすくなければ、1回で送ることのできる酸素量は当然少なくなりますから心拍数は上がってしまいます。仮に同じ運動をやったとすると、ヘモグロビンが多い選手の方が楽に遂行でき、ヘモグロビンが少ない選手の方が心臓に負担がかかる、というわけです。



【格闘家のヘモグロビンは?】
それでは、実際に最前線で戦う現役のファイターのヘモグロビンはどうなっているのでしょうか?
格闘クリニックにはおそらく日本で最多の格闘家の血液データが保存されています。それらのデータを考察してみると様々なことがわかります。ヘモグロビンに関しては、オリンピッククラスに引けをとらないトップアスリートとしてのスタミナデータを誇る選手もいる一方、トップ選手やチャンピオンクラスの選手にあっても、栄養不良や減量その他の要因によりほとんど貧血に近い選手や実際に一般人の正常値と比較しても低い値を示す結果もみられたのでした。



【ヘモグロビンを計測する意義】
ヘモグロビンを計測し、選手のさらなるレベルアップの指標とする医学的トレーニングや栄養指導は、おかげさまで多くの格闘技選手の協力の下、実を結んでまいりました。
これまで、格闘技選手で血液データをもとに強さの計測やコンディショニングを行っている選手はほとんどいなかったのが国内の現状でしたが、進歩的な選手たちは格闘技医学を積極的に実践し、試合におけるスタミナアップを自覚、またデータ上でも数値の向上を認め、試合結果へとつながってきました。ヘモグロビン計測を含む血液データ管理で、自分の現在地がわかり、目指すべきゴールへ向けての具体的プランが明らかになったためだと考えています。



【格闘技ヘモグロビン選手権】
格闘クリニックでは8月末までを期限とし、第1回格闘技ヘモグロビン選手権を行います。これはエントリーされた格闘技実践者を対象としたヘモグロビン値の計測結果をランキング。数値の絶対値により初代王者を決定するものです。スタミナのチェックをされた選手の皆様より、自分の位置が知りたい、という声にお答えしてランキングを作成するに至りました。ランキングにより、

・格闘技のジャンルを問わず、身体能力としてスタミナがもっとある格闘家は誰か?
・スタミナのある格闘家はどのジャンルに多く存在するのか?
・格闘技者の身体能力はメジャースポーツに比較してどのようなレベルにあるのか?

などなど、今まで検査を行っていなかったが故に不明であった、格闘家の医学的な強さの秘密の一部が解明されることなります。
エントリーはメールにて予約。指定の医療機関で採血後、ランキングに入ります。2006年8月末を有効期限とし、9月に初代王者が決定されます。ランキングは随時、当サイトにて発表されていきます。エントリーは期間中、何度でも可能です。くわしくはメールにて。

なお、エリスロポエチンなどのドーピング対象物質を使用されている方はエントリーできません。

格闘技ヘモグロビン選手権ランキング上位50名
2006.8.5現在


【男性】
チャンピオン  空位
1位   山内 哲也(キック前ミドル級王者)
2位   山本 優弥(キック.K−1MAX)
2位   後藤 友宏(キック)
4位   岩永 卓弥(キック)
5位   虎志(総合)
6位   寒川 直喜(キックミドル級王者)
6位   大藪 吉郁(総合)
8位    大野 信一朗(キックフェザー級王者)
9位   山田 隆博(キック元フライ級王者)
10位  西山 誠人(キック世界ライト級王者)
10位  鎌田 東洋(キック)
12位  石川 直生(キックSフェザー級王者)
12位  石井 達也(キック)
14位  黒田 英雄(キック)
14位  姉崎 祐二(キック前ライト級王者)
14位  大山 峻護(総合)
17位  坂本 光弘(総合)
17位  新井 創人(カラテ)
17位  弘中 邦佳(総合)
20位  ヴァージル・カラコダ(K−1MAX)
20位  川端 健司(キック)
20位  久松 勇二(総合)
23位  末廣 智明(空道)
23位  小宮 由紀博(キック)
23位  海戸 淳(キック)
23位  長谷川 秀彦(総合)
27位  新田 明臣(キック・K−1MAX)
27位  大渡 博之(カラテ)
29位  今成 正和(総合)
29位  山後 勝英(総合)
29位  阿部 裕幸(総合)
29位  鈴木 亮司(総合)
29位  白井 裕一郎(総合)
34位  中野 智則(キック王者)
34位  蛭川 高重(キック)
36位  渡辺 宏二(キック)
37位  吉田 幸治(総合)
38位  北島 文人(カラテ)
38位  村上 公一(カラテ)
38位  古谷 繁明(キック)
38位  梅下 湧 (キック)
38位  マサル(キック)
38位  黒田 アキヒロ(キック)
44位  杉本 祥伸(自衛隊)
44位  出貝 大輔(キック)
46位  ゲーリー・グッドリッジ(総合・K−1)
47位  後藤 剛(キック)
47位  志藤 頼考(キック)
49位  中山 徹(柔術)
49位  水谷 秀樹(キック)

(以下、ランキング外)



注意:数値は個人情報保護のため掲載しておりません。

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http://blog.livedoor.jp/kakukuri/archives/cat_50030571.html

格闘クリニックOFFICIAL BLOGでも格闘技ヘモグロビン選手権の様子を知ることができます。

格闘技ヘモグロビン選手権情報

yahoo!スポーツナビ格闘技にて連載記事
 


BOUT REVIEWにて紹介記事



協力:大塚製薬
  


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