GIRL 6 vol.1


女性スポーツ選手3徴
〜摂食障害・月経不順・疲労骨折〜


 女性が激しいスポーツ、運動を行うようになってから、一番事例が多く問題とされているのがこの3徴といわれているそうです。 激しいスポーツ、運動を行うことで、不適切な食事習慣がおこり、月経不順が始まる。月経不順がおこる事で正常に骨が形成されなくなり、疲労骨折をおこす。と、3徴すべてではなくても経験したり、心当たりがある人も多いはずです。 外傷のように目に見えるダメージというのは自覚をもってケアできるのですが、体内の中でおきているこのような異常にはあまり気づかず、ひどくなると死にまでも含む危険性があるものです。



摂食障害

食欲不振、食欲亢進、神経性による食欲不振、神経性による食欲亢進

これらの障害により、重度の精神障害や内分泌障害、骨格障害などをひきおこす危険性があります。他にも神経的障害の場合には、上記の障害プラス整形的障害があるようです。いずれにせよ、どちらも最も重度の場合には死の原因にもなるようです。


激しい練習、運動の
後、食欲の低下。水分、ヨーグルト、ゼリー、アイスなどで空腹を満たすということはありませんか?わたしもよく激しい練習後は、疲れすぎて食事をとらず寝てしまったり、冷たいものを摂取していたことがあります。それでは、スポーツをする人の正しい栄養はとれず疲労をためてしまったり、先に述べたような傷害につながるということですね 。





月経不順

月経が止まってしまう(無月経)、月経が不定期である(稀少月経)

女性としての正常な身体の働きがなされていないサインの一つでもあります。月経不順の後遺症として不妊症が一番大きな問題です。他には、不正性器出血(生理でもないのに出血がみられる)ものがあります。月経不順がみられるということは、ホルモンの異常がある証拠ですから、ホルモン異常に伴うさまざまな合併症(骨代謝異常、精神障害など)の要因となります。


一般的な女性の身体に必要とされている月経が止まるということは、原因はなんであれ身体に異常がおきているという事は自覚できると思います。今考えれば非常に怖いことなどですが、激しい練習などおこなった月は(特に試合前)月経がとまるという事がよくありました。しかし、「今月はよく練習をした、身体を追い込んだということなんだ」と、危険がおきているとも思わず一つの自分自身への気休めにしていたというこがありました。この先、正常に出産を行う為にも何が原因で月経不順がおこるのか知識として知っておくべきことと思います。




疲労骨折

繰り返しの、軽い負担での外傷による微小骨折の結果

疲労によるもの、オーバーロードによるものとがあげられる



疲労骨折はその名の通り疲労による骨折とされています。疲労してくると筋肉は元気な時と同じようには骨格を支持できなくなります。そのため、骨にかかる負担が大きくなり限界を超えると骨の表面に小さなひびが入ります。


女性のかける負荷は、疲労骨折の可能性を考えて回数、重量ともに男性よりも制限する必要がありますね。ただ男性に比べて体力的に劣るから負荷を小さくするというのではないようです。男性より強くなろうとして、負荷をかけすぎるのはかえって疲労骨折のリスクをあげてしまいます。





参考文献:THE SPORTS MEDICINE BIBLE,
   ニューチャート産婦人科学
      スポーツ外傷・障害マニュアル,





ま と め

3徴を簡単にまとめてみましたが、決してこれらだけに気をつければよいのではなく、これらを原因として新たな障害を引き起こしかねないことが怖いと思いました。本によると治療法として”病院へかかる”というものが一番多かったのですが、自分の経験上これら3徴に対するもので病院へかかるには多少の勇気が必要ではないと感じます。しかし、医学書によると以下の質問のいくつかに『はい』と答えるようであれば、病院の受診を受けたほうが良いと書かれています。

・秘薬、利尿剤、減量のための薬をしようしていますか?あるいは使用したことがありますか?
・体重を減らすため、あるいは大量の食物が吸収されないように無理やり嘔吐たことがありますか?
・食事を省いたり、ある食品を避けていませんか?


どうでしたか?私はいくつかあてはまりました。ということは、危険信号がでていることになります。 見た目は普通に生活していても、体の中は3徴にあてはまる症状がでているのかもしれません。
ただ3徴(摂食障害、月経不順、疲労骨折)と聞いても「耳にしたことがある」程度では済まされない危険なものだと、女性格闘家の皆さんのみならず、指導者や、思春期の選手の保護者の方々にも知っておいてほしいです。3徴から新たな障害を引き起こす原因でもあるのです。

 これら障害を引き起こす原因、症状を知るということは大切ですよね。それと予防としていかに自分自身の中でストレスをためないかが重要ではないかと感じます。 一つの例として練習後や、休日などに音楽を聴いたり、本を読んだり、買い物へ行ったりなど精神面、肉体面の切り替え(リフレッシュ)は必要だと思います。又、女性同士の輪を作りお互いを気にしあい、話し合うこともできますし、指導者が男性でも指導者に女性特有の障害知識をつけてもらうことで、はずかしがらずに体調不慮をうったえ自分自身の体を守ることもできます。
 
これからは、今以上に女性の活躍が盛んになると思います。
指導者の方々には是非、女性障害の知識をもってもらいたいものです。




女子格闘技についてのご意見、ご感想をお待ちしています。